生理前の私は大嫌い
私は20代半ばのころから、特に仕事が忙しくなり、私生活がとても不規則になりました。すると今まで順調だった生理周期が不安定に。さらにPMSの症状に悩まされるようになったのです。生理の数日前から憂うつな気持ちになり、職場の人や夫のささいな言動で涙し、寝込んでしまうことが増えました。私はそんな自分が嫌いでしかたがありませんでしたが、どうしたらいいかわからずで……。
そして私がそんな状態のときは、夫が家のことをすべてひとりでしてくれていました。さらに、泣いている私の精神面もフォローし、一生懸命支えようとしてくれたのです。
しかし、毎月生理前にそのような日々を送っていると、夫はだんだんと疲れを見せるようになり、次第に夫婦の関係も悪くなっていって……。
すれ違いが多くなったときに、夫から「僕も限界だよ。どうしたらいいか一緒に考えよう」 と言われたのです。
敵を攻略するならまず敵を知ること
生理不順や生理前の症状についてどうしたらいいのか。まずは夫と一緒に、改めて生理の仕組みについて勉強をすることに。そして、夫は私より詳しくなるほど生理への理解を深めてくれました。そんな夫の姿を見て、私自身も自分の体を今一度向き合い、生理周期に合った過ごし方や体の労り方についてよく考えるようになったのです。
自分の体に起こっている仕組みを理解することで、うまく生理と付き合えそうだと前向きになれるように。そして、つらい生理を乗り越えるための方法を夫と一緒にいろいろと試していったのです。
生理のときいつもの私でいられる喜び
夫とは生理日を共有し、生理周期に合った過ごし方を実践しました。生理前には睡眠時間を多めにとって、ゆっくり湯船に浸かり体を労ること。生理中にはストレッチで体を温め、とにかく体を冷やさないように気をつけました。夫は率先して、鉄分やタンパク質が豊富な料理を作ってくれるなど、私の体を気づかってくれました。
また、私も生理の仕組みを深く理解できたことで、自分の体とどのように向き合えばいいか道筋を立てることができるように。そして夫の支えの中、自分の体を労ることで精神的にも身体的にも生理期をラクに過ごせるようになり、再び明るい家庭が戻ってきたのです。
夫は「笑っている君が戻ってきてうれしい。だがら僕も笑顔でいられるよ」と言ってくれ、夫と私は生理のときにも笑えるようになりました。
私がこうして今、生理前や生理中のときに笑っていられるのは、一緒に生理について理解を深め、支えてくれた夫のおかげです。生理によって苦しんでいたのは私ひとりだけではなかったことや、生理を男性に理解してもらう大切さ、女性側も詳しく生理について知識を深め、お互いが歩み寄ることの大切さを知りました。
著者/はるた のん
作画/ののぱ
監修/助産師 松田玲子
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