昔はおしゃれが好きだった夫
私は昔からブランドものの洋服やアクセサリー、化粧品などを買い集めていました。当時はファッション雑誌に載っているような流行のものを身につけることがステータスのように感じていて、アルバイトで得たお金はほとんどそれらに費やしていました。
夫は、20代前半のころヴィジュアル系のバンドをしていて、そのときにはステージ衣装だけでなく普段着まで派手で高価なものを買い揃えていたと言います。
デートの服装にも無頓着
そんな私たちが出会ったのは20代後半で、物欲も若いころよりも落ち着いていました。私は人並みにファッションへの興味が残っていましたが、彼はまったく興味がなくなってしまったようで、昔着ていた服や彼の母親が買ってくる服、当時ハマり始めたというゴルフのウエアなどをよく着ていました。
デートのときでも、毛玉だらけの古い服やゴルフウエアを着てくる彼が嫌で、たまに洋服を全身コーディネートしてプレゼントすることも……。
しかし、彼は私のプレゼントした服に対して「素材が合わない、襟があるパーカーは苦手だ。白い服は汚れが目立つ」などと言い、気に入らない様子でした。挙げ句の果てには、私のあげた服を紛失したこともあり、夫におしゃれをしてもらいたいという気持ちはだんだんと失せていったのです。
服の購入を控えるように…
そんな夫といざ結婚してみると、夫は仕事でスーツを着るとき以外、シーズンごとに部屋着2着、外出用の服2着で生活していました。変わり映えしない服を着続ける夫でしたが、ファッションに興味がないぶん、趣味にお金を費やしていました。
最初は考え方が違っていた私たちでしたが、趣味を楽しむ夫を見ているうちに、私も夫のように趣味にお金を使いたいなと思うようになりました。そして、夫のように洋服を必要最低限の着数に抑える努力をするようになったのです。
その後、子どもが生まれると、自由に使えるお金とおしゃれをする気力も激減し、ついには私もシーズンごとに部屋着兼通勤着を2着、外出用の服も2着だけで足りるようになりました。
少し味気なく感じることもありますが、洋服代がかからないぶん、子ども服やおもちゃをたくさん買うことができるようになったため、よかったなと思っています。
最初は夫のファッションに対する無頓着さが嫌でしたが、一緒に生活しているうちに、夫のように必要最低限の服で生活するというのも悪くないなと思うようになりました。これからは無理しない程度におしゃれを楽しみたいと思っています。
著者/まさの
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