「風邪で体調が悪い」とごまかしてしまう理由
私はもともと経血量も多くて生理痛も強く、比較的生理が重いタイプです。経血量が多いせいか、生理のときには立ちくらみやめまいの症状も出ることも。
でも、「生理で体調が悪い」と周りに告げることが恥ずかしく、会社の上司や同僚に「体調が悪いの?」と聞かれたときには、いつも決まって「風邪気味で……」とごまかしていました。
男性に対して「生理」という単語を出すことに抵抗があるのはもちろん、相手が女性であっても、生理の話をするのは恥ずかしく感じてしまい、なかなかできないのです。
「生理は恥ずかしいもの」と感じたのは子どものころ
私の中で「生理は恥ずかしいもの」と感じるようになったのは、初潮を迎えたころの経験が関係しています。私が初潮を迎えたのは小学校5〜6年生のころで、周囲には初潮を迎えている子は少なく、私は周りに比べて初潮を迎えたのが早いほうでした。
そのため、トイレに行くときに周りにバレないようこっそりとナプキンを持って行くことに抵抗があったり、授業の合間に経血漏れをして周りにバカにされないかとハラハラしたりしていました。
このときに「生理中だと周りにバレるのは恥ずかしい」という意識が芽生えてしまい、大人になってもその意識が残ったままでいたのです。
勇気を出して「生理で具合が悪い」と言ってみた
大人になった今は、生理は恥ずかしいものではないと心の中では理解しています。しかし、子どものころから抱いていた思いは、なかなか消えるものではありません。とはいえ、体調不良のときにいつも「風邪で」と嘘の理由を言ってごまかすのも変ですし、嘘をつくことに罪悪感を抱くこともあり、「生理で具合が悪い」といつか言えるようになったらいいなと、つい最近、そう思うようになりました。
周囲の人が「生理で具合が悪い」と言っても私自身が「そうなんだ」としか思わないように、たとえ私が「生理で体調がすぐれない」と言ったとしても、誰もなにも感じないだろうとは思います。でも、わざわざ「生理中です」と周囲に知らせることもないかな、という気持ちもあるのです。
そんな中、先日勇気を出して職場の上司に「生理で体調が悪いです」と言ってみました。すると、上司の反応は「そうなんだ、無理しないでね」と思った以上にあっさりしたもので、思わず拍子抜けしまった私。結果的に、生理の話をしたからといって変な雰囲気になることもなくてホッとしましたし、嘘偽りのない体調不良の理由をようやく話すことができて、とてもすっきりしました。
職場で「今日は生理で具合が悪くて……」と言えるようになってからは、上司や同僚が「じゃあ座ってていいよ~。ここはやっておくね!」と立ち仕事を代わってくれたり、「生理のときってほんと嫌だよね~」と共感してくれたりして、生理中だと申告することでプラスになることもあるのだと知りました。
「生理は恥ずかしいものではない」と身をもって実感できた出来事です。
著者/うみの るな
イラスト/かたくりこ
監修/助産師 松田玲子
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