次男はダウン症候群
現在、生後6カ月の私の次男は、ダウン症候群です。私はもともと働いていたので、妊娠中から「生まれてくる赤ちゃんは、保活に苦労しないよう、出産翌年の4月から保育園に預けよう」と思っていました。しかし、生まれてからダウン症とわかり「認可の保育園に入れないのでは?」と途方に暮れた私。そんなときに、相談に乗ってくれたのが市の保健師さんです。
保健師さんからは「◯◯くん(次男)は医療ケアが必要な子ではないし、ダウン症ということが理由で保育園を断られることはないので、大丈夫ですよ」と言われていました。私の担当の保健師さんだけでなく、担当外の保健師さんも同じことを言ってくれていたので、とても安心しました。
聞いていた話と違う…
私はさっそく家から行ける範囲の保育園をいくつかピックアップし、念のため電話で事前に「ダウン症なんですが、入園を希望しても大丈夫ですか?」と確認してみることに。
まずは、長男が通っている保育園。私は「ここに入れてもらえたら、送迎も一度で済むし、次男にとってもお兄ちゃんのいる環境は安心かもしれない」と思っていましたが、結果としては断られてしまいました。「ダウン症の子は他の子より成長が遅いため、保育士を多く配置しないといけない。その人員が確保できない」との理由です。
同様の理由で、電話で確認した6園中、3園は断られてしまったのです。私は「ダウン症が理由で、普通に断られるじゃん……」と、悔しくて涙が止まりませんでした。
いい保育園とのめぐり合い
私が事前に電話で確認した6園中、残りの3園は「ダウン症でも大丈夫ですよ」と言ってくれていたので、見学に行きました。その中の1つの園が、私が見学に行った際にとてもあたたかく声をかけてくれたのです。
「体が弱いと聞くので、入園することになったら体調を気をつけて見ていきますね。ダウン症児はうちの園でお預かりしたことはないですが、できる限りのことはしてあげたいので、いろいろ教えてください」と言ってくれて、私はうれしくて思わずその場で泣いてしまいました。
ダウン症児の保活は、思った以上に苦労しました。「ダウン症でも受け入れます」と言ってくれた保育園でも、いざ見学に行くとやんわりと断られることもあったのです。今回、縁があって次男の通う保育園は決まったのですが、私自身、障害児の保活がこんなにも大変だとは、まったく知りませんでした。障害のある子を持つお母さんでも、平等に働けるような環境が整っていけばいいなと、願っています。
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監修/助産師 松田玲子
著者:吉川 みきな
14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。