玄関に散らばる名刺の数々
キャバクラ通いがルーティン
夫の楽しみは仕事帰りの飲み会です。新型コロナウイルス感染症が流行する前の週末は、ほとんど飲み会に行っていました。
同僚たちと飲みに行った後は、キャバクラに行くのがルーティンです。結婚したときから夫がキャバクラに通っていることは知っていたので、「適度に楽しむ程度なら……」と黙認していました。
そんなある日、朝起きて顔を洗おうと寝室から廊下に出たときです。玄関に何枚かの名刺が散乱しているのを発見しました。
「なんだろう? 」と思って拾ってみると、書かれているのは明らかにキャバ嬢の源氏名でした。「来てくれてうれしかったよ」「また来てね」といったメッセージも書かれており、このときはまだ、「またキャバクラに行ったのか……」としか思っていませんでした。
いやらしい手書き文字に爆笑!
名刺を発見してから数週間後。また同じように玄関にキャバクラの名刺が落ちているのを見つけました。
「名刺くらいちゃんと片付けてよ」と少しイライラしながら散らばった名刺を集めることに。前回のように、まとめた名刺はすぐにゴミ箱に捨てるはずでした。
しかし、ある1枚の名刺を見て、思わず私は手が止まってしまいました。
そこには、思わず笑ってしまうようないやらしい手書きコメントが! 「これはどう考えても、キャバクラではなく、ヘルスかソープに行っているのでは? 」と一瞬不安になりました。
しかし、夫は隠しごとが驚くほど苦手なタイプです。もし本当に風俗に行っていれば、隠しきれず、すぐに私にバレるのがわかっていました。
最近の夫を見ていて、普段と違う様子はなかったので、おそらくいつも通りキャバクラに行ったのでしょう。
そのとき、夫の席に着いたキャバ嬢があたかも風俗嬢のようにメッセージを書いたのだと思います。凝ったメッセージに、「最近のキャバ嬢はやるな……」と変に感心してしまいました。
起きてきた夫に「名刺が落ちてたよ」と言っても、特に悪びれることもせず、「ああ、ごめん」と言うだけでした。
その後もしばしばキャバクラに行っていたようですが、2020年に新型コロナウイルス感染症が大流行。私たちが住んでいる地域でも緊急事態宣言が発令され、さすがの夫も飲み会には行かなくなりました。
しかし、夫の自粛生活は本当に一瞬でした……。感染状況が少しずつ落ち着き始めると、それに比例するかのように飲みに出かける頻度が増えたのです。
いくら感染者数が落ち着いているとはいえ、まだまだ手放しで安心できる状況ではありません。私は正直「もう少し自粛してほしい」と思いながらも、夫が聞き入れてくれない気がして言えずにいました。
それから数日後。夫が飲み会に行く頻度が増えると同時に、またキャバクラの名刺が玄関に落ちていました。なぜこんなに玄関に名刺を落とすのかも謎でしたが、コロナ禍で一向にキャバクラ通いを控えない夫にさすがの私も我慢の限界! 今日こそは言いたいことを言わせてもらおうと思い、仕事から帰宅した夫を捕まえ、みっちり説教しました
自分が楽しめたらそれでいい?
夫の頻繁なキャバクラ通いを受けて、私の胸に込み上げてきたのは、嫉妬よりも怒りです。
世の中ではみんな必死で「感染症予防対策を頑張ろう! 」と努力しています。新型コロナウイルス感染症が流行して以来、医療従事者である私の友人は、感染対策のために旅行も里帰りもできていません。
そんな人がいる中で、あなたは何を身勝手に楽しんでいるのかと……。あまりの無神経さに怒りがふつふつと湧いてきました。
しかも、わが家にはまだ幼い姉妹もいます。万が一、夫が新型コロナウイルス感染症に感染し、子どもたちにも移ったらと思うとぞっとします。
しかも新型コロナウイルス感染症に感染する可能性として考えられるのが、キャバクラの可能性が高いなんて……。
とはいえ、仕事で朝早くから夜遅くまで働いている夫には、息抜きも必要だと思っています。キャバクラに行くことでストレス解消になるのなら、まったく行くなとは言いません。
しかし、今後は頻度や状況を考えてもう少し慎重に行動してほしいと夫に話しました。
まとめ
今回の件で、夫のストレス解消にはキャバクラが切っても切り離せないんだろうなと再認識しました。「キャバクラ通いがいつか浮気につながるのでは? 」と不安になることもありますが、今のところ夫はきちんと線引きをして楽しんでいるようです。名刺にあれだけ面白いコメントを書けるキャバ嬢さんたちなのであれば、きっと夫たちにも楽しい時間を与えてくれているのでしょう。夫には今後も感染状況やお金、子どもたちにも配慮することを大前提に、節度を持ってキャバクラでのストレス解消をしてほしいです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
取材・文/茨木アヤコ
マンガ/きびのあやとら
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!
著者:茨木アヤコ
元教員。今はwebライター兼1児の母。仕事は執筆、趣味も執筆。面白く、読みやすい体験談をお届けできるよう心がけています。