初めての出産に夫が抱えていた不安
夫はやさしく、弱音を吐かないポジティブな性格です。私が妊娠していることがわかると、夫は大喜び。妊娠中、つわり症状がひどかったのですが、そんなマイナートラブルも夫が支えてくれたおかげで乗り越えられたのだと感じています。
夫はわが子が生まれてくるを本当に楽しみにしていました。しかし、出産予定日まで残り1カ月を切ったころから夫の様子に変化が。出産後の話をすると、不安そうな顔をするようになったのです。理由を聞いても「何でもないよ」と無理に笑う夫。モヤモヤしたまま出産を迎えるのは嫌だと思い、夫に「言いたいことあるならはっきり言って!」と切り込んでみました。
すると、なんと夫の目から涙が……。初めて見る夫の涙に私はびっくり。夫は「おなかの子にとって、自分が立派な父親になれるか自信がない」と言ったのです。夫の両親は、夫が生まれてすぐに離婚。夫は父親の記憶が一切なく、自分の中にはっきりとした父親像がないことが不安につながっていたようです。
私は「あなたなら大丈夫」と声をかけました。夫は妊婦健診に毎回ついてきてくれたり、おなかが大きくて寝られない私に抱き枕を買ってくれたり、息子が生まれる前からたくさん助けてくれていたのです。「もうあなたは立派な父親だよ」と伝えると、夫は涙を拭き、「これからも2人のために頑張るから」と言ってくれました。出産前にお互い不安を分かち合えたことは、私たち夫婦にとって絆を深められた出来事でした。息子が生まれた今も、夫は育児を率先しておこなってくれています。
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作画/Pappayappa
著者:高橋くるみ
30代、2歳の男の子ママ。元気すぎる息子の育児に奮闘中。趣味はYouTubeやNetflixを見ること。
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