はじめての帰省で受けた衝撃
はじめて夫の実家へ帰省が決まり、少しドキドキしていました。けれども、同時期に義姉が帰省すると知り安心しました。結婚式のときに会ったきりですが、義妹となる私に低姿勢で挨拶をしてくれて、きっと仲良くなれるだろうと感じたからです。
長時間かけてようやく夫の家に到着。すでに義兄家族は来ていて、にぎやかな声が聞こえます。義両親は「疲れただろうからゆっくりしてね」と労ってくれ、夕飯には仕出し料理を用意してくれました。移動疲れと緊張でクタクタだった私が手伝ったのは食器を並べることぐらいで、ほとんどを義母や義姉がやってくれました。
夕食後、少し体力が回復したので後片付けをしようとキッチンに向かうと、そこにはすでに義姉の姿が。一緒に片付けをして仲良くなろうと思ったのですが、義姉から「エプロン持ってきてないの?」と聞かれ、持っていないことを伝えるときつい口調で「今回は仕方ないけど、お客様じゃないんだから持ってきてよね」と言われました。まさか、ほぼ初対面でこんなにピリピリした雰囲気になるとは思わず困惑。ただ「すみません」と謝ることしかできませんでした。
私にだけ態度がきついの…?
翌日、実家近くに住む義弟家族が遊びに来ました。義妹は私より年上の義姉と同じ年齢で、気さくなサバサバとした雰囲気の女性です。義両親とは仲が良さそうでしたが、前日の義姉とのやりとりがあったので、義姉と義妹も険悪の関係なのか気になりました。
しかし、義姉は義妹がやってくると満面の笑みを浮かべておしゃべりを楽しんでいます。付き合いが長いからなのか、同い年だからなのかわかりませんが私への態度とは明らかに違い、なんともいえない気持ちになりました。
この帰省で、義妹とは普通に会話ができましたが、義姉とはまともに話すことができませんでした。義姉が私に話しかけてくるときは、決まって注意するときや文句を言うときだけ。仲良くなりたいという願いは儚くも崩れたのです。
帰省でのストレスが爆発
翌年の帰省時には、張り切ってエプロンを持参して向かいました。1年経って義姉の態度も少し変わっているかもと期待していましたが、むしろ以前にもましてピリついています。注意や文句は減りましたが、私をまるでいないかのように扱うのです。必死に話題を探して私から話しかけても、「別に」や「そうね」と返されるぐらいで、完全に無視されたこともあります。みんなにお菓子を配るときは私にだけ渡さず、あとで「ここにいたの?気付かなかったわ」とひとこと。あからさまに無視をされて、とてもつらかったです。
義姉からの露骨な嫌がらせは、それから3年続きました。さらに、義両親やほかの家族がいる前では私の子どもをかわいがっているフリをしますが、人目がなくなった途端にらみつけたり、「うるさいガキ」など暴言を吐いてきたりと、子どもにまでひどい態度をとるようになったのです。
私だけならまだしも、幼いわが子にまで嫌がらせをするのは許せません。帰宅後、怒りが爆発した私は夫に「もう帰省したくない」と訴えましたが、夫は義姉と仲が良くなかなか信じてくれません。そんなとき、娘が義姉の写真を見て「このおばちゃん怖い」とつぶやきます。この様子を見て、さすがに夫も納得したようで、義兄一家と帰省がぶつからないようにすることを決めたのです。夫が義兄と会えなくなったのは申し訳ないですが、私は長年続いた嫌がらせから解放され、帰省を楽しめるようになりました。
義姉がなぜ私に嫌がらせをするのか、その理由はよくわかりません。結婚前は嫁姑の関係性を気にしていましたが、義母よりも義姉が厄介な存在になるとは予想していませんでした。いつか義姉と対面するときもあるでしょうが、それまでは程よい距離感を保ち続けたいと思っています。
著者/坂本しおり
作画/ちゃこ
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