その夜、帰宅した夫にお母さんは塾での一件を話すと、今通っている塾をやめたほうがいいのでは? と相談。しかし、次第に塾代のことで言い合いになり、夫婦ゲンカに発展したのです。
その様子をじっと見ていたつむ田さんは、「もう何があってもお母さんには言わないようにしよう」と決意。
実際は先生から意地悪をされていたのですが、これ以上事を荒立てないようにと、そのことは誰にも言わず、自分の心にしまい込んで我慢していたのでした。
廊下で考え込んでいると、知らない先生が話しかけてきて…
「そこにいつまでいるの?
そこにこれ貼りたいからどいてくれる?」
「あ、ごめんなさい……」
そう言って顔をあげると、
つむ田さんが知らない先生でした。
「先生が貼った紙を見てて。
自習室なんてあったんですね」
「あー前からあったけど。
君もそんなに成績が気になるなら、学校が終わったら
自習室でわかんないところ、質問してみたら?」
しかし、もしかしたら自習室には、
オイカリ先生がいるかもしれないという
不安が頭をよぎったつむ田さん。
「えーっと……」
「別に勉強が嫌いなら来なくていいよ。
でも好きなら、頑張ってみてもいいんじゃない?」
つむ田さんが言葉に詰まっていると、
先生はそうに言ってきたのでした。
つむ田さんが自習室のお知らせを見ていると、突然声をかけてきた先生。キリッとした顔立ちとハッキリ物事を言うタイプの先生なので、"少し怖そう……"という印象を持ってしまいましたが……。ただ、「勉強が好きなら頑張ってみてもいいんじゃない?」と、生徒を励ますような言葉をかけているので、悪い先生じゃない気がしますね。