退職後、はみつこさんは、保育園で働く気にはなれずに、飲食店でアルバイトを始めました。朝のオープンからラストまで、週5〜6、1日10時間ほど働いていたのですが、黒井奈保育園に比べると、天国のように感じていました。しかし、半年ほど経つと、“保育園で働きたい”という想いが復活し、新しい保育園で働き始めます。
新しい保育園でも、いろいろ問題はありましたが、はちみつこさんには合っていて、結婚し、産休に入るまで丸3年間働きました。
数ヶ月後、谷先生と会い、はちみつこさんが辞めた後の話を教えて貰うと……。
黒井奈保育園を辞めてから
はちみつこさんが辞めた後、休憩時間が貰えるようになった黒井奈保育園では、ロッカーでお金を盗んでいた犯人が発覚しました。
犯人は、休憩時間ができたことを知らなかったパートの職員さんだったそうです。
そのすぐ後に、谷先生も辞めてしまったので、その後のことはわかりません。
はちみつこさんが、辞めた1番の理由は
「100%の自分で子どもたちと関わることができなかったから」。
保育の仕事に、子どもたちに向き合う全ての方へ伝えたいことは、
「泣きながら帰った、あの日を思い出しては、心と身体が健康なことが、何より大切だと強く思います。子どもたちにとって、いつも安心できる存在でいられるように、どうか自分自身も大切にしてください」。
「毎日辛い思いをして、自分を犠牲にしてまで頑張り続ける必要はないんだよ」と、言うはちみつこさん。
このお話が、少しでもきっかけを必要とする誰かに、届けられることを願っています。