急きょ決まった肺の手術
侵入奇胎(※)を治すため、抗がん剤投与を数カ月間おこなったのち、ホルモン剤での治療に切り替えた月野ねこさん。異常だったホルモン値も下がってきて治療は順調に進んでいるかと思いきや、ある日、呼吸器外科に呼び出されます。
「月野ねこさんの肺には病変があります。手術で病変部分を切り取って、正体を調べましょう」医師にそう告げられた月野ねこさんは、動揺しながらも、来月末の手術に賛同します。しかし、横で聞いていた夫は、手術時期に納得がいかないようで……。結局、夫の強い希望で手術日程は変更となり、明日に入院して明後日に手術を受けることになったのです。
※侵入奇胎とは、胞状奇胎(異常妊娠・絨毛性疾患の1つ。本来は胎盤になるはずの絨毛が異常増殖し、ぶどうのような粒がたくさん子宮内に発生する)の細胞が、子宮内の筋肉や血管内に侵入した状態のこと。前がん段階といわれている。
呼吸器外科に呼び出された日、明日からの入院が決まった月野ねこさんは、窓口で入院申込書を記入してから帰宅しました。本当は1カ月かけて心の準備をしてから来月末に手術を受けたかったものの、「子どものためにも早く手術を受けてほしい」と夫に説得されたら何も言い返せず、夫の提案に同意するしかなかったそうです。
でも、夫の気持ちも痛いほどにわかりますよね。これまでずっと月野ねこさんが病気と闘う姿を1番近くで見てきたからこそ、夫は「手術まで1カ月も期間が空いたら、妻はまたいろいろと考え込んでしんどくなるんだろうな。子どものためもあるけれど、妻のためにも、手術日は早いほうがいいかもしれない」と考えたようです。もしかしたら、月野ねこさんが思っている以上に、夫は月野ねこさんのことを理解してくれているのかもしれません。
当日の『胸腔鏡手術(胸部に何カ所か穴を開け、そこからカメラや器具を挿入しておこなう手術のこと)』は、3〜4時間で終了。右側の肺の中央部分にあった病変は、無事に取り除くことができました。切り取った部分はこれから検査に回されます。
まだ麻酔の効果が切れずに意識がもうろうとしているとき、夫の「頑張ったね」というやさしい声が聞こえてきて、月野ねこさんは複雑な感情を抱いて、少しだけ涙を流してしまったのだとか。肺にあった悪いものの正体が気になって不安ではありますが、今はひとまず、手術が無事に終わって何よりですね。
監修/助産師 松田玲子
月野ねこさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪
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