(私も食欲はあるんだけどな……)そう思いながらも、黙って夫と息子の会話を聞いていた加奈子は、何だか切なくなってしまうのでした。
早く体調を元に戻すため、再び眠りにつくことにした加奈子ですが、明日は地域の清掃行事が入っていたことに気付きます。夫に必死で代わりに参加してくれないか?と頼んだものの、「絶対行かないから」と言われてしまったのです。
その言葉を聞いた加奈子は、必死で抵抗するのですが……?
「きついなら参加しなきゃいい」と言い放った夫。しかし…
「そんなにきついなら、
参加しなきゃいいじゃん」
「そういうわけにはいかないよ……!
こういうものは参加しないと感じ悪いし……」
そう言って、
参加にこだわる理由を説明する加奈子。
しかし、「別に構わない」と言い放った夫。
「住民税払ってるんだから、
普通は市が管理するものでしょ。なんで一般人から
掃除を強制されなきゃならないわけ」
「そうかもしれないけど、習慣を守らないと
想太まで悪く言われるかもしれないじゃない……?」
すると、夫は意見を一変させます。
「それならお前が行けば?」
加奈子に掃除に行くことを勧めてきたのでした。
◇ ◇ ◇
「掃除に参加しないと、息子が悪く言われるかもしれない」と聞いた瞬間、意見が変わった夫。しかし、「じゃあ俺が参加する」ではなく、「お前が行けば?」と他人任せな所は変わりませんでした。加奈子がこれだけ不調な中、必死に頼みこんでいるのに、この対応はあまりにもひどすぎますよね……。