彼からのやさしいLINEにジーン
あるとき、半年ほどお付き合いしている恋人とお泊まりデートすることになりました。しかし、運悪く生理予定日と被ってしまうことが判明。
彼に事情を伝え、「もしかしたら迷惑をかけちゃうかもしれないけれど、それでもよければお泊まりしよう」とLINEしました。すると、彼は「無理しないでね。つらかったりおなかが痛かったりしたら、すぐ言ってね」「俺は一緒にゴロゴロしてるだけでもうれしいから気にしなくても大丈夫だよ」と返事をくれたのです。
彼は日ごろから私のことをとても大切にしてくれるのですが、まさかこんなにあたたかい言葉をくれるとは思っていなかったため、私は涙が出そうでした。
感動したワケは…
私の中で彼の言動がとても印象に残ったため、私は「なんでこんなに感動しているんだろう?」と考えました。すると「生理でとてもつらいとき、彼ほどやさしい対応をしてもらったことがないな」と気がついたのです。
私の父親は生理について無関心、そして母親は自分自身が重い生理を乗り越えてきたため「おなかが痛いのはみんな一緒。私だって『うっ』と息が止まるほどの痛みのときもあった。それでも、みんな我慢して仕事や家事をしているのよ」と言っていました。そのため、家族が生理について心配してくれた記憶はあまりありません。
母親が悪いと言いたいのではなく「生理の症状は我慢するもの」という価値観を持っていた母に育てられた私は、「たとえ生理痛がつらくても、つらいと言ってはいけない」と思い込んでいたのです。
「耐えるしかない」と思っていたけれど
彼と交際する前、26歳くらいのときから私は生理痛が悪化していました。それでも、「鎮痛薬を飲んで生理痛に耐えるしかない」と自分を苦しめてしまっていたのです。当時はわかりませんでしたが、今思い返すと、このときも「生理痛はつらくても我慢するもの」という考えがあったのだなと思います。
その後、生理痛がプライベートにも影響するようになり、「これ以上耐え続けるのは無理だ」と思った私は、生理症状を緩和できると聞いたことのあった低用量ピルを服用することに。
実際に飲み始めると、驚くほど生理痛が軽くなり痛みから解放された気分でした。そのとき「生理痛は我慢するのではなく、きちんと治療し対処すべきもの」だと実感したのでした。
昔から「生理痛は我慢するもの」という考えが当たり前だと思っていた私。しかし、今では低用量ピルのおかげでうまく生理と付き合うことができている気がします。今回の彼氏との出来事で、これまで自分が生理とどう付き合ってきたか改めて考えるきっかけになりました。これからも、心身の不調を我慢せず、きちんと対処していきたいです。
著者/さやはな
イラスト/おんたま
監修/助産師 松田玲子
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