産後も続く「お母さんに聞いてみる!」
私が娘を妊娠中、逆子になり帝王切開で出産しました。傷の治りが遅く、痛みもあって日々悩んでいました。夫にも「傷痕が痛くてつらい」と漏らしていました。産後2カ月ほど経って、夫の実家を訪ねると「あのことお母さんに聞いてみる!」と例の言葉が! 「えっ」と戸惑う私を気にも留めず、義母の元へ走る夫。
義母から「ちょっと見せてみて」と言われ、断ることもできずズボンとパンツをずらして傷痕を見せる羽目になりました。「恥ずかしい? 大丈夫よ。わー痛そうね。このテープを貼ってみるといいよ!」と義母。恥ずかしさでいっぱいの私の横で「お母さんに見てもらってよかっただろ」とでも言わんばかりの夫の得意気な顔がありました。
さらに追い打ちをかけるように…
産後は無事に母乳が出たので、母乳育児をしていた私。母乳が詰まりやすく、詰まっておっぱいがカチカチになることも悩みでした。義母の前でほぼ下半身をさらけ出したこの日、授乳後にもかかわらず、母乳が詰まっておっぱいがカチカチになってしまいました。
痛くてつらそうにしている私を見て、「お母さーん」と義母を呼びに行く夫。まさかと思っているとそのまさかで「お母さんに見てもらったらいいよ」と笑顔の夫と、再び登場する義母。「ちょっと見るね」ともはや当たり前のように今度はおっぱいを見せることになりました。
あなたも親になりましたよね!?
娘が乳児湿疹やおむつかぶれができたときも、病院に行くよりもまずは「お母さんにきいてみる!」ばかりの夫。「なぜ何でもお義母さんに聞いちゃうの?」と不満はありましたが、その不満をグッと飲み込む日々でした。
なんでも義母に聞いてしまう夫に、私の我慢の限界がきたのは、娘が初めて発熱したときです。夫に病院に行こうと言いましたが、このときも「どうしたらいいかお母さんに聞いてみる!」。さすがにカチンときて夫を無視して、自分で車を運転して娘をすぐに病院に連れていきました。私たちも親になったのに、いつまでも母親に意見を求める夫にうんざりした出来事でした。
その後、病院から帰ってきた夜に、夫に今までの不満を話しました。夫が義母に話したことで、下半身やおっぱいを義母に見られてすごく嫌だったこと、父親になったのに何でも母親に意見を求める姿勢が嫌だということを話しました。夫は良かれと思っていたようですが、私の話を聞いて反省した様子。その都度やめてと言えなかった私にも反省点はありますが、今後はまずは夫も自分で考えたり、夫婦で話をしたりしていこうとなりました。これからは親に頼らず、娘から頼られる父親になってほしいです。
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著者:山本あおい
田舎で6歳の娘、3歳の息子、夫との4人暮らし。保育士資格を保有。保育士、ママとしての経験をもとに、ライターとして活動中。