メンタルが落ち込んだ夜
子宮頸がん検診で引っかかってしまい、精密検査(HPV検査)を受けた生野さん。医師に「HPV検査の結果、高リスク型HPVと呼ばれるウイルスが検出されました」と宣告され、子宮の手術を受けることになりました。それからの生野さんは、仕事をしていても家事をしていても、心のどこかにずっと暗い気持ちがあって……。
職場の同僚たちが「あの上司ポンコツだよね〜」と悪口を言っていて、自分のことでないとわかっていても、心が少し傷ついてしまった生野さん。心がざわっとして「さっさと帰ろう」と考えていると、陽キャの男性に「そのマフラーかわいいっすね!」と急に距離を詰められ、生野さんのメンタルはさらに疲れてしまいます。
生野さんにとって自宅は、誰にも邪魔されず気ままに行動できる安心空間。帰宅したあとに「結局のところ、ひとりでいるのが1番落ち着くんだよなあ」と考えていたのですが……、日々のルーティーンであるお皿洗いをしているときに心のモヤモヤがピークに達し、涙がこぼれてしまいます。
生野さんにお伺いしたところ、病院で前がん段階と宣告され子宮頸部円錐切除術をすることが決まったことで、「子宮頸がんに進展するかもしれない」とのおそれから、死への漠然とした恐怖を感じるようになったそうです。手術をすると決まってからの日常生活では、ずっと暗い感情がどこかにあって、無意識のうちに自分を責める癖がついてしまったのだとか。
時に、事実を事実として受け入れるのはとても難しいことですよね。受け入れるまでの過程には段階があって、受容までの時間も人それぞれで、段階通りにスムーズに進むわけではありません。突然、「前がん段階です」と宣告された生野さんが暗い感情を抱き、無意識のうちに自分を責めてしまうのも、決しておかしいことではないと思います。
自分の思いを表出するのは難しいと考える人もいるかもしれませんが、支えになってくれる人は必ずいるはずです。それは、身近な存在である家族や恋人、友人かもしれないし、医療の専門家かもしれませんね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 松田玲子
生野甲さんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪
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