「もっと女の子らしく育ってほしい」母の願い
おてんばでお調子者、好奇心旺盛な娘は、保育園でも「活発でおもしろい子」と言われています。虫を嫌がることもなく、手に乗せたり触ったりすることにも抵抗なし。高いところもへっちゃらで、周りの子がちゅうちょする遊具も大得意な様子。明るく元気に、真っ直ぐ育ってほしいと名付けた名前の通りに成長。しかし、私の中には、「もっと女の子らしい子に育ってほしい」と理想が生まれていました。
ある日、娘と買い物に出かけた私。娘はおもちゃやシールを持って「ママ買って〜!」と駄々をこねています。「ひとつならいいよ」という私に「全部がいい!」と座り込んでぐずりだす娘。娘のわがままな姿を見て、私は次第に恥ずかしくなっていきました。そのとき、50代くらいの女性が「かわいいね〜」と笑顔で私たちに話しかけてくれたのです。娘に笑顔で「どうしたの?」と問いかけますが、娘は泣いているだけ。私が「ごあいさつは? きちんとしないと恥ずかしいよ!」と言うと、女性は「こんなかわいい子にワガママを言ってもらえるなんて、ママの特権ね」と。さらに「私は子どもがいないから経験がないけど、ママは大変よね。でも、生まれてきてくれただけで幸せよ」と笑顔で話しかけてくれました。
落ち着きがあって、お行儀の良い子になってほしいと理想ばかりを追い求めていた私。ありのままの娘を受け入れていたとは言えません。あの女性が言ってくれたように、娘がいたから私はママになれたのだと気づきました。妊娠中は「この子が無事に生まれてきますように」、生まれてきた瞬間は「元気に大きくなりますように」とだけ願っていたのです。理想像を押しつけず、娘のありのままの姿を受け入れていこうと、反省しました。まずは、娘が何を考えてどうしたいのかを理解し、その感情や行動を受け入れようと思った出来事でした。
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作画/CHIHIRO
著者:渡辺莉子
食いしん坊でお調子者、最近なんだか女子力が芽生えてきた3歳の娘を育てるシングルマザー。