バイトと生理2日目が被ってしまい…
大学生時代、生理中に立ちっぱなしでアルバイトをしていると、生理痛が悪化することがよくありました。生理痛が重い生理2日目はできるだけバイトを入れないようにしていましたが、当時生理不順だった私は予定日ではない日に突然生理になることも多く、生理痛に苦しみながら働くこともしばしばあったのです。
ある日のアルバイトも生理2日目と重なってしまい、私は生理痛と闘いながらも懸命に働いていました。そんなとき、ドロッと大量の経血が出た感覚があったため、ナプキンを交換するためにトイレに行ったのです。
トイレから戻ると店長に声をかけられ…
私がトイレから戻ると、店長が心配そうな顔で「もしかして……体調悪いの!?」と声をかけてきました。店長は、気配りじょうずでやさしい男性です。トイレへ向かう私が生理痛に耐えて必死な表情をしていたことに気づき、体の具合が悪いのでは?と心配してくれたようです。
私は店長に「生理痛なので心配いりません」と言おうとしましたが、ふと「男性に生理のことを話すと嫌な顔をされるかも……」という考えがよぎり、返事に困ってしまいました。
そのため、ごまかすように「体調いいですよ!」と言ってみましたが、店長は「本当に? 顔色悪いよ? 大丈夫なの?」となかなか信じてくれません。
店長から驚きのひと言が!
あまりにも店長が心配してくれるので、ごまかすのは無理だなと感じた私。勇気を出して「言いにくいんですけど、生理痛でおなかが痛くて……。でも、ただの生理痛なので本当に大丈夫です」と伝えてみました。すると、店長は「ただの生理痛だなんてとんでもない!」と言い、「生理痛は人によってすごくつらいんでしょ? しんどかったら帰っていいんだよ」と、やさしい言葉をかけてくれたのです。
家族や彼氏は、私が「ただの生理痛だから大丈夫」と言えば、すんなり「そうなんだ」と納得するので、店長の「ただの生理痛だなんてとんでもない」という言葉には正直驚きました。それと同時に、他人の生理痛を軽視せず、心配してくれる店長のやさしさにとても感動したのです。
結局、そのあとは店長にたくさんお礼を言い、いつも通り最後まで働きました。仕事中に何度も私の体調を心配してくれ、「家に帰ったらよく休んでね」と気づかってくれた店長には、とても感謝しています。
この出来事を機に、「生理痛は『ただの』という言葉では片付けられない」「本当につらいときは無理をしなくてもいい」という意識が芽生え、生理痛があまりにもしんどいときは我慢せずに学校やバイトを休んで、自分の体を大事にしようと思えるようになりました。
著者/ごとうゆき
作画/おみき
監修/助産師 松田玲子
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!