習い事をしたいけど踏み出せない長男
長男にはこれまでに水泳教室やダンス教室など、何度か習い事をさせようとしたことがありました。しかし、日程を決めていざ行こうとしても、直前で断念することがほとんどです。
そんな長男に、私と妻は「どうして行けないの? 何が嫌なの?」と、きつく問い詰めてしまうことも……。すると長男は、自分の気持ちを私と妻にうまく伝えることができずに泣いてしまい、習い事に踏み出せない理由は聞けないままでした。
親が歩み寄り、手を差しのべると変化が
やがて、長男の周りの友だちは習い事が増え、放課後の生活が変わっていきました。それに気づいた長男は、なかなか踏み出せない自分にいら立っている様子でした。私たち夫婦もこのままではいけないと思い、これまでとは違う問いかけを試してみることに。
「6年生になった自分には、何をしていてほしい?」と、少し先の自分を想像してもらえるように話してみました。すると、これまで何をすすめても首を縦に振らなかった長男が、「サッカー」と言ったのです。
「3年生にはやっていたい」と、具体的に始めたい時期も教えてくれ、「でも、まだできない気がするから、プールからやってみたい」と続けて話してくれて、私と妻は驚きとうれしさで胸が熱くなりました。
親の思いをぶつけるのではなく、歩み寄って手を差しのべることが、こんなにも子どもにとって安心できるものなのかと、これまでの自分の考え方を恥ずかしく思いました。
つい他の子と比べがちになってしまいますが、今回の出来事で子どもの意思を尊重する大切さに気づけました。成長のスピードには個人差があります。これからも長男の意見をうまく引きだせるよう、手を差し伸べていきたいです。
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イラスト/ななぎ
著者:佐藤 稜
7歳と3歳の2児の父。サラリーマンとして働きながら副業としてライターを目指す他にブログ記事も執筆中。