発端はささいなきっかけ
よく、「夫婦喧嘩はささいな内容から始まる」とよく耳にしますが、私たち夫婦も同じでした。
結婚して1年が経ったころのある日。夫の仕事が不規則なため、家事全般は基本的に私がいつもやっているのですが、その日の私はとにかく仕事で疲れていて、食事の支度をするだけで精一杯。夫との食事が終わって皿洗いをしていたら、「床に水滴がたくさん落ちてるから、シンクで水を切ってから水切りラックに入れないと!」と夫がひと言。
夫は穏やかだけど、家事は何もしない
夫は何の悪気もなく言っているのですが、手伝ってくれるわけでもないのに冷静にこの状況を指摘をしただけ。しかも、私は皿洗いが終わってから、後で床を拭けばいいと思っていたので、余計に腹が立ってしまいました。
いつもならスルーできているのですが、この日に限ってはあまりにも疲れていて、私は寛容になることができません。しかし、ここで私から何か言い返したら、今まで溜まっていた小さな不満も爆発してしまいそうでした。そのため、私は自分の感情をコントロールするためにも、夫を無視することにしたのです。
夫が見せたまさかの涙!?
すると夫は無視されていることに気づいたのか、「どうしたの?」と連呼。しかし、私からの反応がないので諦めたのか、リビングのソファにうずくまってしまいました。
私は「拗ねたのかな」と思いながらもしばらく放置。少し経って様子を見に行くと、まさかの泣いていました。夫が泣いている姿を見たのは、今まででこの一度だけ。泣かれたら、もはや私の怒りも収まってしまい、私がなだめる始末に。
泣いた理由を聞くと、無視されるのがとにかく嫌で傷ついたのだそうです。結婚式でも感動ものの映画を見ても泣かない夫が、こんな喧嘩で泣くとは驚きでした。
今回の夫婦喧嘩は、夫には意外と繊細な一面もあるのだと改めて実感する出来事でした。夫は、無視される状況がとにかく耐えられなかったようです。たしかに逆の立場で考えてみると、無視されるのは女性の私でもちょっとつらいかも。当たり前のことですが、相手にされて嫌なことはしてはいけないと、私も反省しました。夫婦といえど他人なので、相手への思いやりをこれからも忘れないようにしたいです。
著者/伊藤みり
イラスト/sawawa
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