クックパッドベビーをご覧のみなさん、こんにちは!助産師のREIKOです。
妊娠中のママは、健診で赤ちゃんの心音を聞くことで、赤ちゃんの存在を実感できるという方も多いのではないでしょうか?今は、超音波ドップラーなどの機器が普及して、早い時期からおなかの中の赤ちゃんの心音を確認することができます。では、それまでは、どのようにしておなかの中の赤ちゃんの心音を確認していたのか、お話したいと思います。
おなかの中の赤ちゃんの心音はいつごろから確認できる?
おなかの中の赤ちゃんの心拍が確認できるのは、超音波で妊娠6週ごろ。経腟超音波で、おなかの中の赤ちゃんの心臓が動いているのがわかります。
また、心音が確認できるのは、妊娠10~12週以降といわれています。しかし、妊娠週数が早いと、私たちでもママのおなかの上から超音波ドップラーを当てて、赤ちゃんの心音を確認するのに苦心することがあります。
お家でも赤ちゃんの心音が聞ける!?
「お家でも、おなかの中の赤ちゃんの心音を聞いてみたい!」「パパにもおなかの中の赤ちゃんの心音を聞かせたい!」というママもいらっしゃると思います。
現在、お家でもおなかの中の赤ちゃんの心音を聞けるグッズとして、家庭用の超音波ドップラーや聴診器が販売されています。ですが、やはり家庭用ということもあって、ある程度は妊娠週数が進まないと確認は難しいようです。
超音波が普及する前はどうしていた?
超音波ドップラーが医療の現場に導入されたのは1960年代のことのようです。それまでは、どのようにして、おなかの中の赤ちゃんの心音を確認していたかというと、「トラウベ聴診器」という器具を使っていました。
トラウべ聴診器は、木やプラスチック素材でできていて、中は空洞、不思議な形の筒のようなものです。超音波ドップラーに比べると、やはりおなかの中の赤ちゃんの心音を確認できる時期は遅くなり、妊娠17週以降となります。
今では、超音波ドップラーが主流となっているので、トラウベ聴診器を病院などで見かけることは滅多にないと思います。しかし、昔ながらの助産院では、今でもトラウベ聴診器が活躍しているところも多いようです。
トラウベ聴診器の場合、どうやって心音を聞くの?
トラウベ聴診器でおなかの中の赤ちゃんの心音を聞くときには、トラウベ聴診器の平らな方を耳にぴったりと密着させて、聴診器がずれないようにもう片方の面をママのおなかに直角に当てます。
聴診器を当てる場所の目安は、おなかの中の赤ちゃんの背中辺り。助産師は、ママのおなかを触ると、赤ちゃんがどのような姿勢でママのおなかに入っているのかわかるんですよ。そして、ここがポイント。トラウベ聴診器から「手を離して」心音を聞きます。
もしかしたら、トラウベ聴診器の代わりに、サランラップの芯などを利用すれば、お家でもおなかの中の赤ちゃんの心音が聞けるのではないかと思うのですが……。この方法だと、ママは自分でおなかの中の赤ちゃんの心音を聞くことはできません。気になる方は、パパに挑戦してもらってみては!?(TEXT:助産師 REIKO)