「ギャップがヤバい♡」スキー場で恋に落ちた私。でもアタックできない。そのワケは

 

私の趣味はスノーボードです。幼いころからスキーの経験はありましたが、大学卒業後に就職した会社の先輩に教わり、スノーボードの楽しさに目覚めました。

 

そんなある日、友人に「彼氏と彼の友人と一緒に2泊3日でスノーボードをしに行くんだけど、よかったら一緒に行かない？」と誘われました。

 

スノーボードが好きでたまらなかった私は、「知らない男性が一緒でも行きたい」という気持ちが強かったため、その旅行に参加することに！

 

これまで私は、スノーボードを通じて知り合う人に好意を抱くことはありませんでした。恋に落ちたとしても、それは「ゲレンデマジックに違いない」と思っていたのです。

 

スノーボード旅行の当日、友人の彼氏が連れてきた男性に初めて会いました。その男性は人見知りなのか、初対面である私と友人に対してはとても口数が少なく、クールな印象で……。

 

しかし、スノーボードを始めると印象が一変したのです！

 

全員をリードするようにコース案内をしてくれたり、まだ未熟だった私と友人にスノーボードのテクニックを伝授してくれたり、難易度の高い上級者コースに挑戦したりと、とても魅力的でした。

 

旅行中、そんな彼のギャップに魅了されていったのですが、話を聞くと彼には長年付き合っているという彼女がいるそうで……。すこしショックでしたが「長年付き合っている彼女がいる」という点も、私にとっては余計に好印象でした。

 

しかし、彼女がいる人にアタックするわけにはいきません。「彼に対して抱いた気持ちは恋ではなく、ただの憧れだ」と自分自身に言い聞かせました。

 

旅行後、スノーボードのシーズンが終了したこともあり、彼と会うことはなくなりました。

翌年、同じメンバーでスノーボード旅行が計画され、なんと彼と再会することになったのです！

 

やはり彼はクールな態度でしたが、スノーボードとなると魅力的な滑りで周囲を圧倒。私は相変わらずときめいていましたが「長年付き合っている彼女がいる」ということを思い出しては、胸が痛みました。

 

しかし旅の終盤で、彼が長年付き合っていた彼女と別れたばかりだと判明したのです！ 話を聞くと「結婚願望が強すぎる彼女に疲れて、自分自身から彼女に別れを告げた」とのこと。

 

「これはチャンスかもしれない」と考えた私は、友人とその彼氏の後押しを受けて、彼と連絡先を交換し、旅行の数日後にデートに誘いました。

 

1回目のデートでは、スノーボートのアイテムを見に行き、とても楽しい時間を過ごしました。そして2回目のデートで「もうお互いの気持ちに気づいてると思うけど……君と付き合いたい」とまさかの逆アプローチを受けて、私たちは付き合うことになったのです。

 

その後、順調に交際を進め、交際1年目に私の妊娠が判明したことで、私たちは結婚することになりました。

 

 

子どもが生まれてからは、私たちの出会いのきっかけとなったスノーボードを家族みんなで楽しむようになりました。出会ったときは、まさか彼と家庭を築くことになるとは思いもしませんでしたが、私は今とても幸せです。

 

著者／まさの
イラスト／赤身まぐろ