夫のくたびれた姿
基本的に温厚で、感情面では「凪(なぎ)」を保って生きている夫ですが、元気がないときもあります。それは、職場で理不尽にたくさんの業務を押しつけられたときです。
夫に話を聞くと、なんでも受け入れてしまう夫に上司が甘えているようでした。たとえば、会社の誰かが処理できずにいる膨大なタスクを押し付けられたり、筋の通らないクレーム対応が必ず夫に回ってきたりなど……。そのたびに夫は、心身ともにヘトヘトになって帰ってくるのです。
ナメられてたまるか
夫がつらそうにしているのを見ると、私はムカムカと腹が立ってきます。自分自身がそうされるよりも、大事な人がつらい目にあったり、いいように扱われたりすることが私は一番許せないのです。
「私の大切な宝物である夫を傷つけるやつは許さん!」といった怒りがふつふつと湧き出てくるのですが、どうしようもできない怒りの矛先が守りたいはずの夫に向いて「ナメられて悔しくないの?」と言ってしまうこともありました。
あとで冷静になって夫に謝りましたが、疲れているのに私からもキツイ言葉をかけられた夫は、余計につらかったと思います。
私が過剰反応しすぎ?
やさしい夫は、自分のことで腹を立てる私に「仕方ないよ」とか「君を怒らせてしまって申し訳ない」と言います。そして、上司の悪口をこぼすこともありません。どれだけ疲れていても、翌日にはいつも通りのほほんと笑っているのです。
「無理してない?」と聞いても、弱音を吐かない夫に対して「実は無理をしているんじゃないか」という勘ぐりがやめられず、「私ばかり興奮して、なんだか器が小さいみたいだな」という恥ずかしさと情けなさで悶々としてしまうこともあります。
しかし、性格の違う私たちだからこそ、お互いの足りないところを補い合って生活できているのだと思います。これからも「夫のことは私が守る!」という強い気持ちで過ごしていきたいです。
「夫がひとりで抱え込んでいるのではないか」と不安に思うこともありますが、今の私にできることは、夫自身の気持ちを大事にすること。むやみに口出しするのではなく、夫の考え方を尊重して、彼が弱音を吐いたときは「いつでも受け止めるぞ!」という気持ちでドンと構えていたいと思います。
著者/つちやです
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