「私っておかしい？」妹より「初めて」が遅いことに焦りを覚えて

私には年の近い従妹が何人かいました。中でもよく遊んでいたのが、1つ上の従妹と1つ下の従妹です。あるとき、祖父母の家に親戚同士で集まっていて、生理の話になりました。当時の私は小学6年生で、まだ初潮がきていませんでした。特に焦ってはいなかったのですが、なんと私より年下の小5の従妹にはすでに初潮がきていることを知り、大変驚きました。

初潮がくる時期は人それぞれだとわかっていたのですが、「私は小5の従妹よりお姉ちゃんなのに」「私が遅いのかもしれない」と焦り、「私の体って変なのかな」ととても不安になりました。

その次の日だったと思います。いつも通りに遊んでいてトイレに行くと、下着に謎の汚れがついていました。はじめは「なんだろう？ この汚れ」「ま、ちょっとだけだし気にしない」とそのままにしていましたが、トイレに行くたびに心配になり、ついに「下着が汚れてるんだけど……」と母に相談。すると、「大丈夫よ、きっと初潮がきたのね」と言われたのです。

これには衝撃を受けました。初潮がくると血が出る、と聞いていたので、私は鮮血のようなものを想像していました、しかし実際には、下着に赤茶色の汚れが少しついているだけだったからです。「初潮ってこんなもんなんだ」と拍子抜けしてしまいました。

前日に従妹に初潮がきていたことを聞き、焦っていた翌日に初潮を迎えたので、あまりのタイミングにびっくりしました。子どもから大人の体に変わっていく時期は心も複雑になり、自分でもわからないモヤモヤを感じていたような気がしています。「初潮」という未知のものに対して不安もありましたが、信頼できる大人がそばにいてくれてよかったと思います。

著者／兼子たま
イラスト／赤身まぐろ
監修／助産師 松田玲子