子供が生まれると、お年玉をもらうこともあげることも増えますよね。お年玉のやりとりは親同士のお付き合いにも関わることなので、失礼やトラブルのないようにしたいもの。知っておくと役に立つお年玉のマナーについて紹介します。
お年玉の由来とは?
現代のお年玉といえばお金ですが、もともとは「お餅」だったと言います。そもそもお正月というのは、新しい年の幸せをもたらす年神様を家にお迎えしてもてなすための行事。その年神様の御魂が宿った鏡餅は“年魂(としだま)”と呼ばれ、それを食べることで魂をいただいていました。その餅玉を家長が“御年魂”として家族に分け与えたのが、お年玉の由来。お年玉の“たま”とは“魂”のことだったのです。
お年玉は何歳からあげるもの?
では、お年玉をあげるのは何歳からか悩むところ。結論から言うと、お年玉をあげる年齢に決まりはありません。お金の意味がわかるようになる3歳くらいからと考える人もいれば、赤ちゃんにも気持ちとしてあげたいと考える人もいます。親戚の集まりなどでは年齢・金額の取り決めをしておくと、余計な気を遣わなくて済むかもしれません。赤ちゃんに現金をあげるのは気が引けるという人は、おもちゃやお菓子にしてもいいでしょう。
お年玉を渡すときのマナー
お年玉はポチ袋の表に相手の名前、裏に自分の名前を書いて渡すのが基本。外出先などで急に渡すことになってポチ袋がなくても、お金を裸のまま渡すのは絶対にNGです。ティッシュペーパーに包み、「袋がなくてごめんなさいね」とひとこと添えて渡しましょう。そして、できれば新年にふさわしく新札を用意して。お札は開いたときに表が見えるように三つ折りにします。四つ折りは縁起が悪いと言われているので避けましょう。
お年玉をもらったときのマナー
お年玉は子供がもらうものですが、基本は“親同士のお付き合い”の延長です。子供にはお年玉をもらったら必ず報告するように教え、親からも「ありがとうございます」とお礼を言いましょう。また、その場で袋を開けるのはマナー違反。3〜4歳くらいの小さな子供は無邪気に中を見たがるものですが、「家に帰ってからね」とよく言い聞かせておきましょう。
上司の子供にあげるのはNG
お年玉の由来からもわかるように、お年玉というのは目上から目下に渡すもの。ですから大人であっても、師匠から弟子に渡すのはOK。逆に、職場の上司など目上の人の子供にあげるのはマナー違反。そういう場合は「お年賀」として図書券や商品券を贈りましょう。
子供たちにとっては年に一度の楽しみなイベント。マナーを守って気持ちよくやりとりしたいですね。(TEXT:妹尾香雪)