つわりで動けない私
妊娠当初、つわりのせいで私は気持ちが悪くてしょうがありませんでした。何かを食べている最中は気持ち悪さが半減するものの、食事を終えた途端にまた気持ち悪くなります。加えて、食べ物や洗濯洗剤のにおいを嗅いで気持ち悪くなることも。私にとっては地獄のような日々で、よく夫に心配されていました。
そんな私を気づかい、夫は私の代わりに洗濯などの家事をしてくれていました。また、迷信めいたものでもつわりにいいと言われていた物を買ってきてくれたり、洗濯洗剤をすぐに変更してくれたり。そんな夫のやさしさに触れ、「この人と結婚してよかった」と、私はとてもうれしい気持ちになっていたのです。
夫に買い物をお願いすると…
そんなある日、夫に夕飯の買い出しをお願いした私。夫は快く承諾してくれ、すぐにスーパーへ。しかし夫が買ってきたのは……私が頼んだ物とはまったく違う物だったのです!
「どうして?」という感情と共に、夫の勝手な行動にイラッとしてしまった私は「なんでちゃんと買い物ができないの!?」と声を荒げてしまいました。すると、「せっかく買い物に行ったのに! 何でそんな言い方をするの!?」と夫も激怒。
怒りがおさまらない私は「今すぐ戻してきて!」「ちゃんと材料を買ってきて!」と言うと、夫も「2回も行けるか! 恥ずかしいだろ!」と言い返してきて、私たちの喧嘩はヒートアップしていく一方に……。
初めての夫婦喧嘩の結末は…
私たちにとって初めての夫婦喧嘩ということもあり、その後は、今までお互いが不満に思っていたことをぶつけ合う始末に。喧嘩になかなか終わりは見えず、ついには「離婚」なんて発言も飛び出すほどに……。
その後、急に悲しくなり私が号泣したことで喧嘩は終了。私が落ち着いてからお互いに謝罪し、反省しました。ただ、なぜ夫が「買ってきて」とお願いしたものと異なるものを購入してきたのかは謎のまま。
この日をきっかけに、ささいなことで喧嘩をすることが多くなった私たち。意見が衝突するたびに私が号泣して喧嘩が強制終了、そしてお互いに謝罪するという流れが定着しました。
結婚して数年が経った今でこそ喧嘩は滅多に起こりませんが、新婚当初は妊娠中でホルモンバランスが乱れていたこともあったのか、ささいなことでイラッとしたり悲しくなったりで喧嘩に発展することが多くありました。
どんな内容で喧嘩をしたのか覚えていないので、おそらく大したことではなかったのだと思いますが、新婚当初の喧嘩の多さだけは印象深く、忘れられません。その日のうちにちゃんと謝罪と反省ができたからこそ、今があるのだと私たちは思っています。
著者/花山花子
イラスト/すうみ
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