結婚前から酒量が多かった夫
お酒好きの夫は、交際当時から毎晩のように深酒をしていました。私たちは結婚前に3年ほど同棲していたので、夫が毎日どれだけお酒を飲むか、どんな生活をしているのかよく理解しているつもりでした。しかし、「恋は盲目」とよく言われるように、私も毎日浴びるようにお酒を飲む夫を見ても、あまり問題視せず、むしろ「男らしいな」と思っていたのです。
また、夫は酒癖が悪いところもありました。例えば、公園で酔っ払ったまま寝ていたり、知らない人に話しかけたり、突然大声で怒ったり……。今思えば、こんな人と結婚すれば明らかに苦労するとわかりますが、当時の私はそんなところさえも魅力的に感じていたのです。
結婚してから気づいたこと
結婚後、私たち夫婦は子どもに恵まれました。すると私のなかで、一番愛する存在が夫から子どもに変化。そうすると、当然ですが夫に対する見る目も変わっていきます。
そして、恋人同士だったころは気にならなかった夫の酒癖に対して、嫌悪感を抱くようになりました。出産後は、夫と何度もお酒のことで喧嘩するようになりましたが、夫が飲酒量を減らすことはなく、酒癖の悪さも変わりませんでした。
泥酔した夫が起こした大惨事
恥ずかしい話ですが、私は一度泥酔した夫を家から追い出したことがあります。すると、夫は家の庭で寝てしまったのです。あまりに腹が立ち、様子を見ながらもしばらく放置していましたが、季節が冬だったこともあり「このまま外で寝かせていたら凍死してしまうかも」という不安で、結局家に入れました。
少しは反省してくれるかな、と思った矢先のことです。なんと家に入ってきた夫は、家の玄関で突然おしっこを漏らしました。酔った夫は訳がわからない状態になっているので、私が下着を脱がせてすべての後始末する羽目に……。翌日、夫に昨夜あった出来事や彼の醜態について話しますが、本人は案の定記憶がなく、あまり反省する様子もありませんでした。
そこで私の堪忍袋の緒が切れ、思わず「結婚しなければよかった」と、怒りに任せてありのままの感情を夫にぶつけました。その後、夫は特に反省するそぶりを見せたり謝ったりすることはなかったのですが、突然お酒を飲むのをやめたのです。夫曰く、私に「結婚しなければよかった」と言われたことがつらく、お酒を断つことに決めたのだとか。
結局、しばらくしてから再び夫はお酒を飲むようになりましたが、以前のように深酒することはなくなりました。
結婚生活はいいことも悪いこともいろいろありますが、片方だけが我慢を積み重ねることはよくないのだなと感じました。私はあのとき夫に「結婚しなければよかった」と禁断のひと言を言ってしまいましたが、結果的には夫も反省してくれたので、時には自分の思いをしっかり伝えることも大切だなと思っています。
著者/匿名
イラスト/もふたむ
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