「黒歴史」恋しくなり彼の職場へ電話⇒彼だと思っていたら相手はまさかの？！

 

私が結婚前に付き合っていた人はバツイチでした。そのことを周囲から猛反対され、泣く泣く別れることに……。しかし、お互い好き同士でなかなか離れられず、お互いに相手もいなかったため実は2年ほどその後も関係を続けていました。

 

ちなみに、私は元々彼と同じ職場だったのですが、両親が交際に反対しかなり激怒して大変だったので、私が職場を辞めるということでなんとか落ち着きを取り戻しました。

 

当時の私たちはお互いに携帯電話を持っていなかったので、彼が私の自宅へ1コールだけかけることが合図でした。1コールで切れたら、私からこっそりと電話をかけ、会う約束をしていました。

 

彼は毎回、私が在宅しているであろう時間を見計らい電話をかけてくれました。彼自身も実家暮らしをしていたのですが、彼の合図なしに私から連絡をするのは止められていました。しかし、ある日どうしても彼と話したくなった私。思い切って彼の職場（私の元職場）に電話をかけることに。それほど人数が多い職場ではなかったので、「もしかしたら彼が電話を取るかもしれない」という淡い期待を抱いていたのです。

 

そして、電話口からは予想通り彼の声が聞こえました。私はうれしくなり、一方的に会いたいことを伝えたり、近況報告をしたりしていたのですが、ふと相手の様子おかしいことに気づきます。

 

そう、電話にでたのは彼ではなく、なんと会社の所長で、私の元上司だったのです。慌ててごまかして電話を切ったのですが、きっと所長は電話の主が私だったことに気が付いていたと思います。

 

ちなみに、所長は彼と私が職場恋愛していたことは知りませんでした。後日、このときのことを彼に伝えたら呆れてしまいましたが、怒られることはありませんでした。とはいえ、今でもあの時のことを思い出すと、恥ずかしい気持ちでいっぱいになります。

 

 

この一件は記憶から消してしまいたいほど恥ずかしい思い出です。恋愛は盲目とよくいいますが、浮かれているととんでもない失敗をすると勉強になりました。もう30年近く昔の話ですが、人生の教訓として今後も心に刻んでおきたいと思っています。

 

著者／匿名
イラスト／もふたむ