保険治療の眼瞼下垂手術に決めた理由
アラフィフの私は、まぶたのたるみがとても気になっていました。化粧品ではたるんだ皮膚を縮めることはできません。根本的な解決を!と決意したのが、まぶたの皮膚を切り取る眉下切開でした。
ところがいざ意を決して美容外科のカウンセリングを受けてみると、眼瞼下垂という診断を言い渡されました。眼瞼下垂ならば眼科での治療が良いのではと思い、眼科を受診したところ、やはり眼瞼下垂と診断され、保険での手術が可能ということに。
顔にメスを入れるのを誰に任せるのかというのは、人生の岐路の一つでした。自費治療の美容外科と保険治療の眼科、両方のメリットとデメリットを考慮し、最終的に保険治療での手術を決めました。執刀される医師を信頼できると思ったことが何よりの決め手です。
手術の1週間前に眼球やまぶたの状態を確認、手術にあたって心配なこと、切開ラインのシミュレーションなどの最終確認をしました。
私が一番心配だったのは、どのくらいまぶたが腫れて社会復帰まで何日くらいかかるかということ。どれくらい腫れそうか質問すると、医師は少し苦笑いをされ「まぶたが分厚いから、腫れるかな」と答えました。
いざ、手術! 手術中の痛みは…
いよいよ手術の当日。手術室で仕上がりイメージを手鏡を持って確認しながら、医師が二重の切開線のデザインをしていきます。これは、デザインの通りに切開するため、とても大切な作業とのこと。質問やデザインの希望を伝えられる最後のチャンスです。医師にお任せするのではなく、自分の希望をしっかり伝えました。
痛みは最初に麻酔を打つときが最も痛く、その後は手術中に鈍い痛みもありましたが、その都度麻酔を足してくれました。手術中は、起き上がって目の開き具合などを確認してはまた横になって施術の続きをするという作業を何度も繰り返しました。そして医師に「よし。明日腫れます」と言われて、手術は終了。手術後にすぐ鎮痛剤を飲んだおかげか、手術後の痛みはありませんでした。
病院を出て最初に感じたのは視界が広いこと! 手術後の腫れがあるにもかかわらず、眉毛を上に上げなくても視界を確保できるのです。これには感動しました。
また、手術当日はコンタクトが使用できないため、眼鏡、手術後の顔を隠す帽子、手術後にすぐ薬を飲むための水は必須アイテムでした。
手術後の腫れと合併症は人それぞれ
眼科の医師によると、手術後の腫れはまぶたの形や厚みなどによって人それぞれ違うそうです。私はまぶたに厚みがあり、術前から腫れやすいと言われていたため覚悟はしていました。
できるだけ腫れないようにするためには、手術後48時間はとにかく冷やすことがポイントだそうです。私はひたすら保冷剤で冷やしましたが、その努力もむなしくネットでよく見る経過写真とは比べものにならないくらい腫れました。
私の腫れのピークは2日目から3日目。抜糸は10日目におこない、人前に出られる腫れの状態になるまで2週間ほどかかりました。
現在、手術後1カ月が経過しました。まつ毛の上の二重部分はまだ赤みがあり感覚も鈍い状態です。アイラインやアイシャドウをするのは難しいため、目の周りのメイクはほとんどせずに、伊達眼鏡でごまかしています。
また、私は左まぶたの腫れが強く、目の開き具合に左右差が出ています。1カ月検診のときに、今後左右差は改善するのかを医師に質問したところ、医師の経験上、腫れが引けば左右差は緩和される可能性が高いが、もし左右差が残る場合は手術後6カ月以降に再度左まぶただけ調整をするとのこと。完治までもう少し時間がかかりそうです。
まとめ
ただのたるみだと思っていたまぶたの悩みが病気であり、保険適用での治療ができるということは大変勉強になりました。手術費用が52,420円、1カ月検診までの診察費が6,920円で、合計59,340円かかりましたが、手術を受けたことで目の開きが良くなり、格段に視界が良くなりました。
今回のことを通して、体の症状を自己判断せず適切な専門家に見せること、自分がどうなりたいのかによって病院と医師を選び、ネットの情報はあくまで参考だと思うこと、心配なことは医師に確認することなど、多くのことを学びました。
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イラスト/村澤綾香
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