息がぴったりだった私たち
マッチングアプリで出会った2つ歳上の彼。何度か食事に行き、職業を始め見た目も性格も申し分なく、私は「最高の出会いだ」と思っていました。デートは、彼がいつも私の好みのお店を予約してくれ、おいしいものやオシャレなところに連れて行ってくれるなどリードもバッチリ。
そして、数回デートを重ねたあと「結婚を考えてお付き合いしてほしい」と言われ、もちろん私は即答で「イエス」の返事をしました。
こうして、私たちのお付き合いはスタート。しかし、浮かれた時間は「束の間」だったのです。
お付き合いを始めると…？
お付き合いしてから初めてのデートはドライブでした。車で1時間程度ドライブしたあと、「おなかがすいたね！ お昼は回転寿司でもいい？」と聞かれ、今までのデートとはちょっと違うテイストにワクワクしながらもその日のデートは終了。
しかし、この日から毎週末のデートは必ず、ドライブと回転寿司のセットになりました。そしてなぜか、食事代はすべて私が支払うようになったのです。
お付き合いする前まではデートは美術館に行くなどバリエーションがあり、食事も、コースのランチを提案してくれることも。もちろん、ドライブと回転寿司が嫌なわけではありません。私が支払うことに不満があるわけでもありません。ただ、これまでスマートな彼の姿を目にしていたこともあり、私は彼の急な変わりように驚いてしまったのです。
そんなデートが1カ月ほど続き、私は彼に違和感を抱き始めていました。
判明した事実とは
そんなある日のデート中、スマートフォンを置いたままトイレへ行った彼。ふと、彼のスマホ画面が光り、私が視線を向けると……彼と知り合ったマッチングアプリからの通知が数件届いているのが見えました。彼はまだマッチングアプリをやめていなかったようなのです。
その後、友だちに協力してもらい、マッチングアプリを通して彼とメッセージをやりとりしてもらったところ、「彼女はいない。きみの好きなところに連れて行ってあげるからデートしようよ」と言われたそうです。
そのとき、私の中で彼への気持ちが一気に冷めて……。きっと彼は、マッチングアプリで出会った相手とのデートに時間とお金を使っていたのだと思います。お付き合いしている私は、都合がよい暇つぶしの相手だったのでしょう。
そのことがわかってからすぐ、私は彼に別れを告げました。彼から「何か悪いことをしたかな？」 と聞かれましたが、いち早く次の恋愛に進みたいと思っていた私は、何も言わず離れることにしたのでした。
マッチングアプリは、とても手軽にパートナーを見つけることができると思います。ただ、お互いに「真剣度」が合っていないとこういった場合もあるのだと感じました。そして、こういう人は結婚してもマッチングアプリをやめることはないだろうなとも。うまくいっているときこそ、立ち止まってしっかり相手を知ろうと思った経験になりました。
著者／なかまるあゆみ
イラスト／もふたむ
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