突然始まった同級生のマウント!
小学校へ入学した娘の通学に、入学からしばらくは付き添っていました。登校中に頻繁に会うAちゃんは近所でも評判な、優等生を絵に描いたような女の子。Aちゃんと会った日は、3人で学校に行くようになりました。Aちゃんは、私にできるようになったことを話してきます。学校での出来事というよりは、学習塾で先取りして学んだことを褒めてほしい様子です。次第に、Aちゃんは娘に「漢字を書ける? かけ算できる?」と質問するようになり、そのたびに娘は「習ってないからできないよ」と返答。「えっ、できないの? やればできるんじゃない?」と質問攻めが止まりません。
ある日、イライラした様子のAちゃんが娘に向かって「お母さんが一緒じゃないと学校に行けないって恥ずかしくないの?」と言い放ちました。娘がショックを受けている様子だったので、「ママが一緒に行きたいんだよ」とさりげなくフォローを入れましたが、Aちゃんはムッとした反応です。それから娘はAちゃんとの登校を嫌がるようになったので、登校時間を早めることに。たまたま会った日にしか一緒に登校していなかったこともあり、Aちゃんは別の友だちと登校していたようです。
家を出るのが遅くなってしまい、久しぶりにAちゃんに会うと「習い事で休みがなくてしんどい……でも、ママが悲しむから言えない」と元気なく言うのです。あのときの娘に対するマウントのような発言は、ママに甘えたいという気持ちからくるものだったのかな? と感じた私。娘はAちゃんから習い事が大変だと聞いていて、「遊ぶ時間もなくて大変だよね」と純粋に心配していました。いつの間にか、娘の気持ちも変わり、仲良くしていたようです。習い事は子どもの気持ちを尊重してあげるのが大切だな、と考えさせられた出来事でした。
著者:木村さち/女性・主婦。小学生の娘と穏やかな夫の3人家族。子どもの体力についていけず、子どもより先に寝てしまう毎日。母の失敗をさりげなくフォローしてくれるやさしい娘のおかげで、なんとか母をやれている。
イラスト:mosu
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています