小学1年生の娘と2歳の息子を育てる茉奈は、夫の俊樹と4人暮らし。
息子が歩けるようになってから遠出をするようになると、近くに住む義母が必ずと言っていいほど合流するように。
それが毎週続くようになり、義母の相手に疲れた茉奈と俊樹はしばらく家でゆっくりしたいと思い始めます。
毎週末、会いにやってくる義母
「今週末はどこへ行く?最近できたアウトレットモールに行かない?」
この日も、毎週末の孫とのお出かけを楽しみにしている義母からメッセージが届きます。
毎週末のたびに義母と一緒に出かけることに疲れ始めていた茉奈は、やんわりと用事があって難しいと伝えるも、なかなか義母はあきらめてくれません。
しまいには、茉奈が過保護すぎるとか、子どもがかわいそう!と言って、「孫に会いたいから今週末そっちに泊まらせてよ!」と言ってくる始末。
今週末は俊樹は休日出勤、茉奈も出かける予定があることをいいことに、「私が家で子どもたちを見ててあげる!」と言うのでした。
「家で子どもたちの面倒を見てくれるのはありがたいのですが……。アウトレットモールには行けないと思いますが、それでもいいんですか?」と確認すると、「そんなのはどうでもいい!孫に会えるだけでうれしい」と言う義母に、茉奈は子守りを頼むことにしました。
幼い子どもたちを置き去り!?
その週末――。
自宅で子どもたちの面倒を見てくれているはずの義母からの不在着信が。
すると、すぐにメッセージが届きます。
「茉奈さん、電話に出て!緊急事態なの!!」
電車の中にいて電話に出られないことを返信すると……。
「子どもたちが行方不明なの!知らない!?」
「大丈夫ですよ。警察に連絡したので」
「え?」
義母と留守番しているはずの子どもたちでしたが、義母に知らない公園に連れ出されたまま、義母はどこかに行ってしまったようでした。
弟も大泣きしてしまい困った娘が、泣きながら茉奈に連絡を入れ、近くの交番に連絡して保護してもらっていたのです。
なんと義母は、子どもたちを公園に置いたまま、行きたがっていたアウトレットモールにひとりで行っていたことが発覚。
幼い子どもを置き去りにした義母を強く責める茉奈でしたが、当の本人は「無事だったならいいじゃない。昔は子どもが子どもを世話するのは当たり前だったのよ!」と、あっけらかんとした態度。
ついに茉奈は、「お義母さんを信じた私たち親の責任です。ですから、もう二度と孫には合わないでください」と突き放すのでした。
義母のしたことが怖い…
数日後、茉奈たちからの音沙汰がなくなり、しびれを切らせた義母は「そろそろ許してちょうだい」と、茉奈に連絡してきました。
この一件で義父からも俊樹からもこっぴどく怒られた義母は、「みんな怒りすぎじゃない?迷子になったくらいで大げさなのよ!茉奈さんが許してくれたら、きっと2人も許してくれるはずだから」と調子のいいことを言ってきます。
「デパートで子どもを迷子にした母親は、こんなに責められるの?子どもなんて目を離したらすぐにいなくなるものなのに……」
その言葉に、茉奈は「少し目を離しただけで子どもがいなくなることを、お義母さんはご存じだったんですね?だったら、なおさらお義母さんがしたことが怖いです」と言葉を被せます。
反省しないばかりか、自分の欲求だけを押し通そうとする義母に愛想を尽かしたのは、茉奈だけでなく義父や夫も同じでした。
その後、茉奈家族に近づくことを禁じられた義母は、自宅の中で孫や茉奈から許してもらえる日を待ち続けるのでした。
当然ながら、子どもを置き去りにすることは絶対に許されません。もしも放置されている子どもを見かけた場合は、ためらわずに110番通報をしましょう。