わが家の生理ルールその1
初経を迎えた私がまず母から教わったのは、ナプキンの収納場所について。
当時、私の家は祖父母と父と母、私と弟2人の2世帯で同居していました。母と祖母の仲はあまりよくなくて、母は私物を共用スペースに置くことを祖母から許されていなかったそうです。そのため、ナプキンをトイレに置くことができなかったらしく、母は私たちが生活している押し入れの中にナプキンを収納していました。
わが家の生理ルールその2
すでに閉経を迎えていた祖母が捨ててしまったようで、わが家のトイレにはサニタリーボックスがありませんでした。自分が閉経を迎えたからといってサニタリーボックスを片付けるなんて、よほど母が嫌いだったのかもしれません。「学校にはサニタリーボックスがあるのに、何でうちにはないんだろう」と、当時の私は子どもながらに違和感を抱いたことを覚えています。
加えて、母からは「ナプキンのごみはおばあちゃんたちの目につかないよう、隠して捨ててね」とも言われたのですが、正直、納得がいきませんでした。しかし、母と祖母の関係は幼いころから見てきたので、NOと言うこともできなくて……。
私は実家を出る18歳まで、生理のたびに使用済みナプキンを隠すように持ってトイレから出て、ゴミ箱に捨てていました。
捨てるのを忘れてた!
中学生1年生になった私はわが家の生理ルールにも慣れ、祖母だけでなく祖父、弟たちにも生理を隠す生活を何の問題もなく送っていました。しかし、慣れたころが一番危険だったのです。
ある日のことです。トイレに入ってナプキンを交換した私は、大きいほうをしようと使用済みナプキンを一旦トイレットペーパーホルダーの上に置きました。そして用を足して、トイレから出た数時間後……。「あんた! ナプキンをトイレに置きっぱなしなんだけど!」と、母が激怒!
私はついうっかり、使用済みナプキンを置きっぱなしにしてしまったのでした。
その後、母から「おばあちゃんたちが見ちゃったでしょ!」と説教されましたが、祖母からのリアクションは特にありませんでした。このとき、私は「この年齢で生理がきていないほうがおかしいと思うんだけど! それならサニタリーボックスをトイレに置いてよ!」と、母に対して内心苛立ちを感じたことを覚えています。
大人になった今、私は「わが子にこんな窮屈な思いは絶対にさせたくない」と思い、夫と娘と暮らしている家のトイレには、ナプキンとサニタリーボックスを置いています。
著者/花山花子
作画/おみき
監修/助産師 松田玲子
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