女性にも男性ホルモンはある?
そもそも、女性には男性ホルモンはあるのでしょうか。
「女性は男性の約10分の1の量ではあるものの、男性ホルモンがあります。更年期になり、女性ホルモンが急激に減ったあとでも、男性ホルモンの減少は緩やかなので、元気な体を維持できているのです。
よく、更年期は男性ホルモンが増えると誤解されるのですが、女性ホルモンが急激に減ることで男性ホルモンが優位になり相対的に増えて見えるだけで、増えるわけではありません」(駒形先生)。
とはいえ、男性ホルモンも加齢とともに減り、80代にはほぼ分泌しなくなるそうです。
男性ホルモンとは?
ところで、男性ホルモンとはどんな特徴があるのでしょうか。
「男性ホルモンは『テストステロン』と呼ばれ、体調の調整、決断力、判断力、意欲、性欲などを司ります。
筋肉や骨の発達を促進するので例えば肩幅を広くしたり、胸板を厚くしたり、太ももを太くしたりと、いわゆる“たくましい肉体”の素になります。ひげが生えたり毛深かったりするのも、テストステロンの働きです」(駒形先生)。
男性ホルモンの影響は髪に出やすい
更年期になると男性ホルモンが優位になるということですが、それでは急に毛深くなったり、性欲が増したりするのでしょうか?
「男性ホルモンが増えるわけではなく、また、もともと男性に比べれば少ない量なので急に毛深くなるということはありません。しかし、個人差はありますが男性ホルモンが優位になることで髪の毛に変化が出る女性は多いようです。
髪の毛は、男性ホルモンが司る部分と、女性ホルモンが担当の部分があります。例えば、男性ホルモンが強く関わっているのが、生え際や頭頂部。男性の抜け毛や薄毛はこの部分が多いですね。
女性ホルモンがあることで保たれていた生え際や頭頂部の髪が、急激に減ることで守れなくなり、かつ、男性ホルモンが優位になったことで抜け毛や薄毛が起こることがあります」(駒形先生)。
毛深くなるほどの男性ホルモンの量はないものの、抜け毛や薄毛と関わってくるということです。
性欲は強くなる?
一方、性欲はどうなのでしょうか。むしろ、更年期には減退する女性が多いように感じます。
「男性ホルモンの性欲と女性ホルモンの性欲はもともと違っていて、前者は発散するタイプ、後者は受容するタイプのもの。
受け入れたいという気持ちは減るものの、発散したいという気持ちは残っているのではないでしょうか。
更年期の女性は性欲がないかといえばそんなことはなくて、結局は相手次第なのだと思います」(駒形先生)。
まとめ
発散したいという性欲は残っている……ということは、そういう意味ではオス化しているのかもしれません。しかし、既婚女性の場合、パートナーと発散したいという気持ちがどれだけあるかは、本当に個人差があるのではないでしょうか。
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