小学3年生になったすみかさん。音楽の授業中、先生の「もっと大きな声でー」と言う注意が「もっと!もっと!」と責められているように感じます。音楽のある日は学校に行けなくなり、週1回は休むように。お母さんに休みたいと伝え、スムーズに休める日は大アタリ、怒られたときはハズレ……。お母さんの機嫌に左右されますが、なんとか休めるよう考えながら生活する日々を送っていました。そして音楽以外の授業では「ある作戦」を実行していました。
できない事を悟られないように
すみかさんですが、公園で遊ぶときは体を動かせても、学校にいるときは体が固まって思いっきり動かすことができませんでした。ぼーっと立っていると、体育大好きのSくんからは「やる気あんの?」と言われる始末。運動が苦手なことをバカにするSくんに対し、Sくんは漢字が苦手なくせに!と言い返したい、やり返したいという心が芽生えました。
そして考えたのが、体育の授業は透明人間のように自分を出さずに参加すること。ドッチボールでは密集している場所に紛れて標的になるのを避ける、バスケはボールを追いかけて走っているフリをする……などです。独自のルールを作って実践することで、すみかさんなりに体育を楽しめるようになりました。
得意、不得意は誰にでもありますが、チームワークを求められる球技などはできないと目立ってしまうことがありますよね。自分が傷つかないように独自ルールを作って参加する、というのも立派な処世術。不得意だなと感じている事にマイルールを導入し、逆手にとって楽しめたら素敵ですよね。