こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。今日は離乳食期によくあるお悩み「赤ちゃんが食べてくれない」「離乳食がなかなか進まない」についてお答えします。ついこの前まで食べていたのに急に食べなくなった。そんなとき、どうすればいいのでしょうか?
どうして離乳食が進まないの?
もしかすると、離乳食を始めるのが少し早かったのかもしれません。離乳食開始は5〜6カ月ごろが目安とされています。
でも、それはあくまで目安。たとえば、生後5カ月から始めてなかなか進まなければ、いったん休憩してもOK。1週間ほど様子を見て再度チャレンジでも大丈夫ですよ。離乳食は食べることの練習期間です。ママの食べさせたい量が赤ちゃんの目安量ではないこともあります。とはいえ、なかなか進まないのは気になります。以下を確認してみてください。
食材を確認
赤ちゃんの月齢や発達に合った食材を使っていますか?
離乳食の形状
赤ちゃんの月齢や発達に合った形状をしていますか?赤ちゃんが食べやすいようにやわらかく煮えていますか?
食べる時間を確認
離乳食の時間はどうですか?赤ちゃんがおなかを空かせていますか?直近の授乳時間やおやつの時間、量はどうでしたか?
食べていたのに急に食べなくなったのはなぜ?
離乳食は戻っても大丈夫?
離乳食の段階が急に上がりませんでしたか?それが原因かもしれないと思ったら、前段階に戻ってもいいですよ。
私もそうですが、親って子どもにはどんどん前に進んでほしいという気持ちがあります。でも、離乳食は行きつ戻りつしながら進んで大丈夫です。私の保育所の保護者さんからの相談にもあるのですが、離乳食完了期の赤ちゃんがあまりにも食べないときは、「一食でいいから裏ごしにしてみて」とアドバイスをします。裏ごしがきっかけで、その赤ちゃんは食べる子に変身したことも。
離乳食メニューが食べにくい?
たとえば、離乳食初期から中期に上がったら、食べ物の形状が裏ごしからみじん切りになります。急にみじん切りに変えるとその大きさと舌ざわりに戸惑う赤ちゃんもいます。まずは食べやすい食材から大きさを変えてみましょう。また、移行期に裏ごしとみじん切りを合わせたものを挟むだけで、スムーズに移行することもありますよ。
赤ちゃんの発達に合わせて大丈夫?
離乳食を含めた育児は、教科書通りには進みません。赤ちゃんの発達は一人ひとりそれぞれです。生後9カ月から離乳食後期になると書いてあっても、生後9カ月になったとたんに移行しなくても大丈夫ですよ。赤ちゃんの様子を見ながら進めていきましょう。
赤ちゃんが食べるためにママができること
離乳食の進み方を確認
あなたの赤ちゃんの離乳食の進み方のペースを確認しましょう。たとえば本に載っているペースより、1カ月ゆっくりだったとしても大丈夫です。
離乳食メニューを工夫
だしで煮てみる、食べにくそうだったらとろみをつけてみる、それだけでも食べてくれることがあります。以前、軟飯を食べてくれない離乳食完了期の赤ちゃんのママに、3倍がゆをフライパンで両面焼く「ソフトせんべい」を紹介したら、パクパク食べ始めて、せんべいがきっかけで軟飯も食べるようになったことがあります。ほんの少しの工夫で、食べるきっかけをつかめることがあります。
生活習慣の確認
睡眠・運動・食事。この3つは生活習慣で切っても切れない関係です。たとえば、よく眠れていなければ食欲がなくなりますし、活動する意欲もわきません。これは赤ちゃんも大人も同じです。赤ちゃんの1日の生活習慣がどうなっているかを確認してみてください。
離乳食は行きつ戻りつで大丈夫です。戻ることが近道になることもあります。あなたの赤ちゃんのペースに合わせながら進んでくださいね。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。