その後、何度も言い合いに発展する度に揉めたものの、結局加奈子が折れて離婚は撤回することに。次の日の朝、息子に朝ごはんを食べるよう声をかけるため、部屋に向かった加奈子。すると、息子から「お父さんには好きな人がいる」と衝撃告白をされてしまいました。
息子はクラスの女子から噂を聞き、本当かどうかを確かめるため、父親の働く会社に行ったことを説明。さらに、そのとき駐車場で見知らぬ女性がキスしているのを目撃したことを加奈子に打ち明けたのでした。
「僕が黙っておけば、お母さんが悲しい想いをしなくてすむって思って……」息子はそう付け加えると、今まで黙っていたことに対して、涙を流しながら謝罪したのでした。
泣きながら謝る息子を思わず抱きしめると…
「なんで想太が謝るの……!?」
そう言うと、息子の気持ちに寄り添った言葉をかけながら、
ギュッと抱きしめる加奈子。
「お母さんはもう想太に嘘つかないから……!」
リビングに移動し、
飲み物を飲むと落ち着きを取り戻した息子。
「それでね、想太……」
「私が想像しているより、
ずっと大人になっていると思うから
私の……正直な気持ちを聞いてほしい」
加奈子は少し戸惑った表情をしながらそう言うと、
「お父さんと離婚したいと思ってる」と、
ハッキリ伝えたのでした。
◇ ◇ ◇
いつの間にか、自分の想像よりもやさしくてたくましくなっていた息子。恐らく加奈子はどのタイミングで離婚の話をするのか、かなり悩んでいたと思いますが、息子の泣きながら謝る姿を見て、"自分もちゃんと息子に伝えなければいけない"と思い、このタイミングで話をしたのかもしれませんね。