しかしそんなある日、息子から夫が浮気しているという話を聞かされた加奈子は、隙をついて、夫のスマホをチェックすることに成功。それ以降、夫に嫌味を言われても、何も反論しなくなってしまったのでした。
それからしばらく経ったある日のこと。夫の会社の懇親会が開催されることになり、参加することになった夫と加奈子。そこで加奈子はひとりの女性に声を掛けました。
「佐々木の妻です」そう軽く自己紹介をすると、いきなり夫のことが好きなのかと質問。さらに、加えて「やめておいたほうがいいと思いますよ?」と話すと、家ではモラハラ夫であることを説明したのです。
そんな加奈子に女性は「私には紳士的でやさしいです」と言うと、「あくまで仕事上の話ですけど」と慌てて補足。さらに、「奥さんとはいえ言い過ぎかなって」と言うと、少し腹を立てた様子でその場を後にしようとするのですが……?
去り際に妻が口を開くと…?
「私は忠告しましたからね……」
「あの人と一緒にいても傷つくだけですよ」
女性は一瞬後ろを振り向くも、
何も言わずに去っていきました。
一方で会場はたくさんの人が集まり、
にぎわっていました。
「みなさーん!!お待ちかね!!
ビンゴ大会を始めまーす!!」
司会の男性はそう言うと、1等の豪華賞品を発表。
「それでは始めまーす!」
こうして豪華賞品をかけた
ビンゴ大会が始まったのでした。
◇ ◇ ◇
何だかご立腹な様子でその場を後にしようとする女性。去り際に加奈子は彼女に話しかけますが、それに対して女性が言葉を発することはありませんでした。このとき加奈子はどんな気持ちで女性に忠告をしたのでしょうか。もちろん親切心の場合もありますが、夫のことが好きだという彼女に対して、何か別の感情も入っていたのかもしれません。