愛美(まなみ)は共働き夫婦として、夫の豊(ゆたか)と仲良く暮らしていました。ある日、夫から義姉に仕送りをしたいと相談されます。豊の姉は昨年離婚をしており、シングルマザーとして小学生の子どもを育てています。とても大変そうな状況に、力になりたいと了承したのですが……。
病気なら月10万の仕送りも仕方ない…
仕事中に豊から入り、19時に帰れそうかと聞かれた愛美。しかし、タイミングが悪く、その日はトラブルが発生して帰宅が遅くなりそうです。何かあったのかと聞くと、「ちょっと相談したいことがあった」と言います。SNSでメッセージを送っておいてくれれば大丈夫と伝えますが、どうやらお金に関わる話のようで、直接相談したいようです。
ちょうど休憩中だったこともあり、愛美はその場で内容を聞くことに。豊の話によると、シングルマザーの義姉が体調を崩してしまい、しばらくまともに仕事ができないとのこと。
そこで、生活を助けるために仕送りをしたいということでした。金額は月10万円。決して安くはありませんが、幸い共働きですこしは余裕があるし、すこしの間なら……と愛美は了承しました。
体調が悪化して増額請求!
それからしばらくして、義姉の体調は回復するどころか悪化してしまったようです。
今度は近くに住む親戚に子どもを預けて1週間ほど入院するとのこと。夫は、ろくな食事をしておらず厳しい生活を強いられていたからだと言い、仕送りの増額をお願いしてきました。
当初、10万円の増額を打診してきましたが、さすがにそれは無理だと断り、5万円増額の15万円で話をつけました。とはいえ、15万でもなかなか痛い出費です。義姉ばかり優先しないでとポロっと口にした愛美に対し、夫は「ケチだな、お前」と言い放ちます。
SNSで見たのは楽しそうな旅行写真
ところが、ある日SNSを見ていたときに、義姉がアップしていた旅行写真を見つけました。愛美は我慢できず、義姉に連絡したところ
「お義姉さん、病気は嘘なんですよね?」
「仕送りも二度と送りませんから」
「病気?仕送りって何のこと?」
義姉は仕送りをもらったことはなく、旅行を楽しむほど元気だと言います。でも、夫が毎月口座からお金をおろしているのは間違いありません。一体あの高額な仕送りはどこに消えているのか……?
義姉から、夫がそのまま懐に入れているのでは?と言われた愛美は、夫を問い詰めます。すると、あっさり自白。すべて遊びに使っていたようです。
自分の欲望のために妻を犠牲にしても平気な夫なんてもういらない! 愛美は離婚を決意。今は、架空の仕送りのためにしていた節約生活とも別れを告げ、自由気ままに過ごしています。
辛い思いをしている家族をなんとか助けてあげたい、そんな気持ちを踏みにじる酷い夫でしたね。共働き家庭だったとしても、毎月15万円の仕送りは簡単ではなかったはず。夫は、妻がコツコツと節約してくれたお金で遊び、心から楽しめたのでしょうか……。