香織は小学生の娘・ユミと夫の光輝とともに、お互いの地元に近い場所で暮らしています。ある日、香織の父が倒れて入院することに。思っていたよりも容態は深刻で、香織はパートを終えてから父が入院する病院へ通うことになりました。ユミはお留守番ができない年齢ではありませんが、やはり夜は心配なので夫と義母にお世話をお願いしたのですが……。
突然父が倒れ、病院通いの日々
父が倒れたと聞いた香織は、慌てて病院へと向かいました。思ったより容態が深刻だったため、翌日からパート終わりでの病院通いが始まります。
ユミは小学5年生で数時間なら留守番できますが、夜1人にするのは心配なので、しばらくは定時で帰ってきてほしいと光輝にお願いしました。しかし、ここ最近は仕事が忙しいようでちょっと厳しいという返事。
義母も仕事をしており、毎日娘のお世話をお願いするのは気が引けます。どうしても都合がつかないときはそうするしかありませんが、飲みに行く頻度を減らすなど、協力して欲しいと光輝に伝えました。一応、了承したように見えたのですがーー。
義母からかかってきた衝撃的な電話
結局、光輝は残業続きでユミのお世話はすっかり義母頼りになっていました。義母は孫に会えるのを喜んでいると光輝は言いますが、現役で働いている義母にそこまで負担はかけられません。香織はあらためて、ユミを夜1人にさせたくないからできるだけ早く帰ってほしいと光輝にお願いしました。
話は変わって、昨日ご近所さんから隣町のファミレスで光輝の車を見たと言われたことを思い出した香織は、そのことを伝えます。すると「えぇ?怖いなぁ」とあからさまに嫌な顔をする光輝。同僚とは残業中にごはんを食べにいっただけのようで、すこしだけ浮気を疑った香織も安心しました。
しかし、数日後に義母からかかってきた電話で、状況は一変します……。
子どもを見ず、欲望に溺れた夫
「夜中に子どもを1人で買い物に行かせるなんて何事?!」
義母からの突然の連絡に驚く香織。
「え?私、父が危篤で今病院にいるんです」
「子どもは夫が見ているはずですが…」
この日は夫が見てくれるので、義母からの申し出を断っていました。義母は、事情を知らずに責め立てたことを謝ります。
そして、香織は冷静に事情を聞くことにーー。
義母は、仕事の帰りに閉店間際のスーパーに立ち寄ったところ、1人で買い物をしているユミを見つけてビックリしたそう。慌てて息子に電話をするも繋がらず、香織に電話をしてきたということでした。香織が身動きのとれない状況だと分かると、そのままユミのお世話を引き受けてくれました。そして「おばさんネットワークを使って、絶対に息子を見つけてあげるわ」と心強い言葉もかけてもらいました。
その言葉どおり、程なくして光輝が見つかりました。なんと、子どもを置いて自分は不倫をしていたのです……。香織は離婚を決意。最後まで言い訳を並べていた光輝も、義母や義母の友人たちが香織の味方になったことで諦めたのか、離婚に合意。居心地が悪くなった光輝は転勤願いを出して町を離れました。
香織は、ご近所さんたちから色々と親切にしてもらい、娘と2人で楽しく過ごしています。
よりによって妻が大変なときに、サポートするのではなく裏切り行為をした、とんでもない夫の話でした。義母のネットワークというのはご近所さんや習い事仲間などでしょうか。いざというとき、とても心強い存在ですね!