夜中、激痛に襲われた父
父が44歳のときの話です。父は就寝中、突如下腹部を蹴られたような痛みを感じ、目が覚めました。同時に猛烈な吐き気に襲われ、何度も嘔吐したそうです。
激痛に耐え切れず母を起こし、明け方4時に家から近い救急外来を受診しました。そこでCT検査をしたところ、尿管結石であるとの診断結果でした。
痛み止めの点滴を打ち、医師からは「そのうち結石が出るだろうから様子を見ましょう」とのこと。
しかし、そこで父はがっかりする体験をしたのです。父が点滴中、救急車で急患が運ばれてきたそうで看護師同士の「あー、緊急手術入りたくないな」という話が聞こえてきたのだとか。父は「忙しいのはわかるけど、その言い方はないな。もし、また痛みが再発してもこの病院はやめよう」と思いながら点滴を受けたそう。
その後、しばらくは痛みが引いていたのですが、3日後の日曜日に痛みが再発。痛みから嘔吐が止まらず、病院へ行くことにしましたが、前回の病院はやめて家から30分ほど離れた当番医の泌尿器科を受診しました。
そこで座薬をもらい、痛みを抑えたそうです。医師から「水をたくさん飲めば自然に結石は排出される」と指導を受けた父は言われた通りにしますが、なかなか結石は排出されませんでした。
結石の痛みにひたすら耐える父
それからも何度か痛みはあったものの、なんとか耐えられるレベルだったそう。父は尿管結石の原因や対処法を調べました。すると、尿管結石の原因とされる運動不足、大食いで肉類の摂取が多い、糖分・塩分の取り過ぎという食生活の乱れに自分が当てはまっていることを自覚します。
尿管結石になるまで身長168cm、体重70kg近くあった父はおなかもぽっこりと出ていました。夕食を大盛り食べた後にスナック菓子を食べたり、休みの日は特に趣味もないのでほぼ外出せず、リビングでゴロゴロしたりしている生活。
「これを機にちょっと変わらないといけないか」と思った父は、そこから生活習慣を見直すようになりました。1日の水分摂取量を意識し、母に食事内容を管理してもらうようお願いしました。
大盛りご飯と夕食後のスナック菓子、1日に何度も飲んでいたブラックコーヒーもやめて、夕食後は週2、3日でウォーキングをスタート。2カ月ほど食生活の見直しとウォーキングを続けた父の体重は3kgほど落ち、ぽっこりおなかも少しは解消されて見た目にも変化が現れました。
しかし、ウォーキングをしても食生活に気を付けても結石は排出されず、最初に痛みを感じてから5カ月後の仕事中に再度激しい痛みに襲われたのです。職場の人に泌尿器科まで連れて行ってもらった父は再度点滴を受けて、激痛をしのぎました。
結石の排出まで10カ月かかり
それからまた半年後、外出先で「ちょっと痛むな」と思いながらエレベーターに乗車し、降りる途中にスッと結石が動いた感覚があり、急に痛みが引いたことにびっくりしたそうです。そして、そこから数日後の外食中、これまでとは違う激痛に襲われることに。
「これはまた結石の痛みか?」と思った父がトイレに駆け込んだところ、ポチャン! と尿と一緒に小さい結石が排出されました。約10カ月痛みに耐えた父はひと安心し、思わず笑みがこぼれたそうです。
トイレに浮かぶ結石を見て「こんな小さくても強烈な痛みを引き起こすってすごいな」としみじみ感じたそう。尿管結石になった知人から、激痛の証として結石を回収し保管しているという話を聞いていた父は、排出に10カ月もかかったので回収するつもりでしたが、外食先のトイレだったので回収はやめたそうです。
父は結石が排出されてからも、再発防止のために食事量や水分摂取量をきちんと意識し、ウォーキングも継続しています。父いわく、尿管結石はもう二度となりたくない病気だとか。
しかし、尿管結石がきっかけでこれまでの生活習慣を見直すことになり、6kgほどの減量に成功した父にとっては、ある意味いい経験になったのかもしれません。
まとめ
父の尿管結石は、結石が自然に排出されるまで約10カ月かかりました。普段は少し風邪を引いただけでも大げさに「つらい」とアピールしている父ですが、激痛によく何度も耐えられたなと感心しています。尿管結石になるまで、これまでさほど運動もせず、好きなだけ食べている生活を送っていたぽっちゃり体形の父。しかし、尿管結石になったことで食生活の乱れなどが関係していることに気付き、生活習慣を見直すきっかけになりダイエットにも成功しました。
尿管結石は再発しやすいそうなので、またあの激痛を経験することがないように、引き続き生活習慣に気を付けて健康でいて欲しいなと思います。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/MISATO
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