出生時の体重は約3,000gと、ごくごく標準的だったわが子。しかし、その後の体重の増え方は鈍く、気が付けば成長曲線の帯から出たり入ったりの状態になっていました。母乳のほかにミルクを足しましたが、あまり状況は変わらず、悩む日々が続きました。
どうしたらいい?成長曲線に一喜一憂の毎日
ミルクの量をもっと増やしたほうがいいのだろうか? それよりも、離乳食も始まっているし、離乳食をもっと食べさせたほうがいいのだろうか? そう悶々と悩む日々が続きました。
健診で体重を量るたびに成長曲線に記入し、一喜一憂。通りすがりの人に「まあ、小さな赤ちゃん。かわいいわね」と声をかけてもらっても、「やっぱり小さいのかな……」と感じ、ショックを受けていました。
医師に相談すると、目からウロコの回答が!
あるとき、かかりつけの小児科医に相談してみました。すると、「成長曲線の帯とは、その月齢の94%の赤ちゃんがその中に入る、というもの。入らない子も6%いるし、入らないからといって異常というわけでもない」とのこと。私にとっては目からウロコの回答でした。
「体重が全然増えないとか、逆に減っていくということがなければ、帯を出たり入ったりでも、それがその子の成長ペース。心配いりませんよ」と言われ、心からホッとしました。
成長曲線の帯は、合格・不合格ではない
いつの間にか、成長曲線の帯に入っていれば合格、入らなければ不合格という、勝手なイメージを持っていた自分に気付きました。初めての育児で何もかも手探りのなか、体重という目に見える数字で「合格」と認められたい、という思いもあったかもしれません。
ほかの子より小さめではあるけれど、ちゃんと自分のペースで成長していたわが子。もっと長い目でこの子の成長を見守ってあげよう、と思いました。
そんなわが子も今では小学生。背の順で並ぶときは前のほうですが、本人はそんなことは全く気にしていません。「あの頃の心配はなんだったの」と思うくらい、毎日元気よく学校に通っています。
著者:奥田美紀
二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。