子どもが生まれたり、育児休暇が終わり仕事に復帰したりと、そのたびに思うことが家事との両立の大変さではないでしょうか。夫がもう少し協力してくれたら、なんて思いながら日々の育児、仕事、家事に追われる毎日を過ごしている方も少なくないと思います。そんななか、国は女性活躍推進の一環として、男性の家事・育児へ参加を促す成果目標を設定しました。
女性の社会進出推進と現実
1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性が男性と同じように働ける社会を目指した結果、現在では共働き世帯数が専業主婦世帯数の約1.6倍に上るまでに増加しました。
働く女性は増えましたが、家事をする夫は増えたのか?というと、夫婦の家事時間の差は、1週間当たり10.1時間。夫の家事は、内容的にも妻の“お手伝い程度”で、家事をする時間が少し増えた程度のものだということです。そこで、国は「6歳未満の子供を持つ夫の育児・家事関連時間を2020年までに1日当たり、2時間30分とする」という成果目標を掲げました。
家事や育児の時間を増やすには?
夫の育児・家事関連時間を増やすために、まずは長時間労働を見直すことだといいます。しかし、実際のところ、残業のたくさんある会社に勤めていた場合、急激に減らすということは難しい問題でしょう。
私の家の場合も、仕事が多い月には、夫の残業時間を減らすことはできませんでした。「ワンオペ育児」という言葉があるように、労働時間などの大幅激減はかんたんなことではありません。
対策法とわが家のルール設立
結婚する前から、多少の家事ができる夫であれば、分担システムの導入が好ましいのかもしれませんが、そうでない場合は、まずは少しずつ家事トレーニング、育児トレーニングから始めてみるのがいいかもしれません。どうしても手が回らない場合は、外食にする、代行を頼むなど、プロの手を借りるのもひとつの方法だと思います。
わが家では、子どもでもできるようなかんたんな家事は夫が、また週末は夫が子どもを遊ばせ、その間、私は家事と少しの自由時間と暗黙の了解で決まっています。各家庭により夫の助けがほしい部分はさまざまだと思いますので、各家庭でルールを設けるのもひとつかもしれませんね。
家事、育児(または介護)、仕事とやることがたくさんある主婦。夫の家事や育児の協力を得るのは難しいかもしれませんが、「国が小さな子どものいる家庭の夫の家事・育児の参加を促す目標まで掲げているのよ。手伝って!」と言ってみるのもありかもしれませんね。(TEXT:東 裕子)