「…行ったの？」夫の財布からいかがわしい名刺が。問い詰めるとまさかの真実がわかって

 

夫からお金を借りていたため、ある日お金を返そうとした私。夫に声をかけると「財布の中に入れておいて」と言われたので、夫の財布を開きました。

 

すると、財布の中身は整理されておらず「なんだかやたらレシートや名刺がたくさん入っているな……」という印象。財布の中が整理されていないことに不満を抱きながら、お札を入れようとしたのですが……。あまりにもレシートや名刺が入りすぎていて、財布の中がパンパン。お札が入らなかったので、勝手でしたが私は夫の代わりにいらないであろうレシートや名刺を捨てようと一度中身を出すことにしました。

 

財布の中には、去年のレシートや美容師さんの名刺などが大量に入っていました。「絶対にいらないでしょ……」そう思いながら私は整理を開始。

 

すると、その中にやたら派手な名刺が……。そこには女性とお店の名前が書かれていました。すぐさまその名前を検索すると、いかがわしいお店だということがわかったのです。

 

過去に、夫は「人生で一度もそういったお店に行ったことがない」と話してくれたことがありました。また夫は女性に慣れておらず、周囲に親しい女性もいません。そのため、私は驚きを隠せず、ただただショックで涙が溢れてきてしまいました。

そして、私が涙ながら夫に名刺を見せて問い詰めると……夫は否定。

 

「じゃあなぜそんな名刺が財布に？」と言うと、夫曰く、どうやら上司がその名刺のお店に行ったらしく、その翌日に名刺を渡してきたとのこと。上司に「名刺を捨てるな」と言われて処分することもできなかったのだとか……。

 

私と夫は職場恋愛で結婚していたので、その上司がそういった行動をとる人だということは私も知っていました。しかし、私はそれでも納得がいかず、夫の言葉が信じられなくて……。

 

すると、夫は私にスマホの位置情報の行動履歴を見せてくれて、たしかにそのお店には行っていないことがわかりました。そこでようやく納得することができたのです。

 

 

夫の財布からいかがわしいお店の名刺が出てきたときは本当にショックでした。しかし、それは夫の上司のものだったのです。そのことがわかったあと、夫の上司にいら立ちを感じた私は名刺を捨てることに。夫も「こんなことになるなら捨てておけばよかった」と後悔し、私に謝罪してくれました。夫を疑ってしまいましたが、その前にしっかりと夫の話を聞けばよかったなとも思った経験でした。

 

著者／花山 花子
イラスト／おみき