迷子のママさんは…
「ママいなくなっちゃった」と泣いている子どもと手をつなぎ、もう片手で長女を抱っこしていた私。長男と次男にも目を配りつつ、なんとか全員でインフォメーションセンターに到着しました。館内放送をしてもらうと、やってきたのは長男の同級生のママさんでした。
泣いている子どもが自分の子だとわかると、「なんでこんなところにいるの! 探したでしょ!」と怒鳴りつけるママさん。
さらに、私に向かって「わざわざ連れて来てもらって悪いけど、こっちも探してたんで」と言ってきたのです。私は、あ然としました。そしてママさんの言い分にモヤモヤしながら「とにかく再会できてよかったです」と言い残し、その場をあとにしました。
しばらく歩いてから、次男が「わざわざ連れて行ったのに、お礼とか言わなかったね」と小声で私に言い、続けて長男も「お兄ちゃんも学校でお礼とか言わないよ」と言い出したので、私は今後に影響しないように「うちはお礼をちゃんと言えるようにしよう。今日のことはここで終わり! 学校でも話題にしないでね」と約束しました。少し心配していましたが、そのあとも、その同級生とは仲良く過ごせているようです。
わが子が迷子になってしまったら、きっと私も興奮して周りが見えなくなってしまうと思います。ですが、子どもとも約束したとおり「どんなときもお礼を言えるようにしよう」と改めて感じた出来事になりました。
著者:安藤 はるか/30代女性・主婦。小3、年長の男の子と2歳の女の子のママ。カラーセラピストとしてお悩み相談のサービスを運用中。
イラスト:海乃けだま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています