そもそも猫背ってどんな姿勢?原因は?
背中がCカーブになっている姿勢のこと。原因は筋力のアンバランス
どんな姿勢のことを「猫背」と呼ぶのでしょうか。
「本来背中は、頚椎から胸椎にかけて自然なSカーブであるはずなんです。しかし、猫背になると頚椎から胸椎にかけての湾曲が、Cカーブに変わってしまうのです」(駒形先生)。
何が原因でSカーブからCカーブに変わってしまうのでしょうか?
「もともとの姿勢の悪さが蓄積された結果です。
時代を経て着物から洋服に変わり、姿勢に対するしつけがあまりなされてこなかったことも一因です。ほかにも、普段のちょっとした癖や習慣が原因になります。例えば、
・ デスクワークやスマホ使用時に前かがみになっている
・ 脚を組んで座る
・ 利き手ばかりでバッグを持つ
・ 片側に重心をおいて立つ
といった習慣から筋力がアンバランスになり、「猫背でいることがラク」という結果を招いているのです。
また、加齢に加え、トレーニング不足による筋力低下が、筋力のアンバランスを加速させてしまうのです」(駒形先生)。
猫背でいると何が良くない?
老けて見えるのはもちろん健康面にも悪影響が
もともと姿勢が悪かった人は、年を重ねれば重ねるほど、さらに姿勢が悪くなる可能性があるのですね。
「放置すれば、姿勢が良くなることはないです。年齢より老けて見えるのはもちろんですが、健康面でも影響があるので見直してほしいですね。猫背による体への影響としては、
・ 筋力バランスが悪いため肩や腰に負担がかかり、肩凝りや腰痛になりやすい
・ 血流が悪くなると頭の筋肉も硬くなって血流が悪くなり、神経が刺激されて頭痛を引き起こす
・ 体がゆがんでいるため血管を圧迫し、血行が悪くなることで冷えやむくみの原因になる
・ 前かがみになるため首の周辺にたえず負担がかかるため、首が前に出る「ストレートネック」になり、首や肩の凝り、頭痛などを引き起こしやすい
・ 胸郭や肺が圧迫されているため呼吸が浅くなってしまい、血液中の酸素が不足して肩凝りや頭痛、疲れが取れにくいといった影響を及ぼす
といったことが挙げられます」(駒形先生)。
猫背は自力で正すことはできる?
まずは胸で深く呼吸する時間を増やしてみて
猫背の人は、若いころから猫背に悩んでいる人も多いでしょう。それだけ、直しにくい姿勢なのではないでしょうか。
「体がゆがんでいる人にとって、姿勢を正すことは筋トレに近い負荷がかかるのです。ですから、正しい姿勢でいるだけでも結構大変。しんどいので、なかなか続かないのです。
猫背を正すには、胸周りの筋肉を鍛えることが必要ですが、まずは硬くなった筋肉をほぐすことが最優先です。
背伸び、両腕を肩から回すなども効果がありますが、筋肉をほぐすストレッチ代わりとしておこなってほしいのが、胸式呼吸です。胸をしっかり開いて、ゆっくり吸ってゆっくり吐きます。これだけでも硬くなった筋肉をほぐすことができます。また、胸式呼吸は自律神経を整える効果もあるので、気が付いたときでいいので意識的におこなってほしいですね」(駒形先生)。
整骨院でプロの力を借りたり、さまざまな矯正グッズを活用したりするのはいかがですか?
「整骨院や整体に行ったその日は姿勢は正されます。しかし、癖や習慣を直さないとすぐに元に戻ってしまいます。整った姿勢を維持する目的で活用するのがいいでしょう。グッズも同様に、癖や習慣を直す気持ちが大切です。最低でも1カ月は使ってみないと効果はわかりません」(駒形先生)。
まとめ
猫背は日常での癖なので、なかなか自分で気付きにくいもの。家族以外の人から指摘されるということも少ないですよね。かく言う私も何十年と猫背なのですが、ここ最近毎日のように子どもから「猫背がひどい」と指摘されるように。自分の醜い姿を見ることから逃げていたのですが、まずは自分の普段の姿勢を「見る」ことから始めようと思っています。
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