産後の慌ただしさから次第に…
私たち夫婦がレスになったのは、私が妊娠・出産を終えてからでした。産後は育児に必死で精神的にも余裕がなく、とにかく寝る時間を確保したいと思っていた私。気をつかってくれる夫に対しても穏やかに対応できず、常にイライラしていたと思います。
すると、夫も私に対して腫れ物に触るような対応になっていきました。夫婦共通の話題は子どもに関することだけになり、ロマンチックな雰囲気になることはありません。
レス解消に向けた工夫
けれど、育児が少し落ち着いてくると私の気持ちに変化が。私自身、年齢が若かったこともあり、次第に「女性として愛されたい」という気持ちが復活するように。夫と触れ合うことが激減している状況に焦りを感じた私は、レス解消のためさまざまなことを試しました。
まずは、妊娠・出産で太ってしまった体を、元の体型に戻すよう努力しました。育児の合間にできるトレーニングを続けると、産前の体型に戻っていったのです。そこで、次はセクシーな下着を買ってみることに。すると、自分に自信が持てるようになり、体型維持のためにも食生活などに気を配るようになりました。
また、夫がリラックスできる環境を作らないと、いい雰囲気にもならないと思ったので、私自身がストレスをためないように心掛けました。
私たちにとって大切なことは…
そうした努力の積み重ねの結果、夫婦生活が再開したのですが、しばらくするとまたレス状態に陥りました。そのころの夫は仕事が忙しく夜遅く帰ってくる毎日を送っており、家ではゆっくり休みたいと思っていたようで、私が夜のお誘いをしても拒否することが増えたのです。
けれども、私は焦りから自分の気持ちを一方的に伝えるばかりで、夫がどうしたいかはあまり気にしていませんでした。
あるとき「毎日疲れているんだ。君なら僕の気持ちがわかるだろう」と夫に言われ、私はハッとしました。産後、心の余裕がなかった私も同じ気持ちだったからです。そこでようやく、夫の気持ちを理解し、お互いに尊重しあう必要性を感じました。
ずっとレス解消に情熱を燃やしていた私ですが、それからはお互いにラクに過ごすことをを優先。焦っていた気持ちもだんだんと落ち着いていきました。
今は私自身も仕事が忙しく、夜は早く眠りたいという気持ちが強いです。夫ともレスについて話し合い、今はお互いに仕事を頑張ることを大切にしようと決めました。体のつながりは減ってしまいましたが、愛情表現はしますしキスもします。気持ちは変わらないため、レスでも幸せです。
夫と話し合うなかで、疲れているときやそういった気持ちになれないとき、パートナーへ行為を無理強いすることは愛情ではないと学びました。長く良い関係を続けていくためには、相手への愛情や尊敬の気持ちを常に持つことだと感じています。レス解消には至っていませんが、夫とはこれまでと変わらない良い関係を続けたいです。
著者/福良よしみ
作画/あさうえさい
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