こんにちは!助産師のREIKOです。産院で妊娠の診断が確定すると、母子手帳をもらってくるように説明があります。今回は、この母子手帳についてお話ししたいと思います。
母子手帳とは?
母子手帳は、正式には「母子健康手帳」といいます。厚生労働省の資料によると、母子手帳の歴史は、1942年の「妊産婦手帳」から始まり、1948年に「母子手帳」、そして1965年「母子健康手帳」と名称を変え、現在に至っています。
実は日本発祥の母子手帳、現在では海外でも導入されてきているんですよ。また、日本でも母子手帳を補完するツールとして、「電子母子手帳」を導入する自治体も出てきています。
母子手帳のもらい方【持ち物】
妊娠が確定したら、市町村長に妊娠の届出をしなければなりません。そして、市町村は、妊娠の届出をした者に対して、母子手帳を交付しなければならないとされています。これはきちんと法律で定められていることなんですよ。
母子手帳を交付してもらうためには、「妊娠届出書」が必要になります。妊娠届出書は、産院で発行してもらえるところもありますが、役所の窓口にあったり、自治体のHPからダウンロードできたりします。
そのほかに必要なものについては、最近ではマイナンバーなど、届け出る自治体によって異なるので確認しておくと安心です。
母子手帳のもらい方【受け取る人】
母子手帳交付の際、妊婦健診の受診券や補助券がもらえるほか、母子手帳の内容や使い方、地域で受けられる母子保健サービスなどについて説明されることが多いです。産院でのサポートだけでなく、自分たちが生活している地域でどのようなサービスが受けられるのか知っておくことも大切ですね。
妊娠が確定したら、なるべく早く母子手帳を交付してもらうようにしていただきたいのですが、つわりでつらい時期と重なってしまう方もいらっしゃると思います。なるべくご本人に行っていただきたいのですが、難しい場合は、代理人でも可能な場合もあります。こちらも自治体によって違いがありますので、事前に確認してくださいね。
海外にいる場合はどうする?
外国で妊娠した場合は、母子手帳をもらうことはできないのでしょうか。答えは「NO」。以前は、不可能だったのですが、現在では各国の日本大使館・総領事館などでもらうことができます。
また、妊娠後、海外に赴任しなければならなくなった場合も、そのまま日本の母子手帳を使うことができますし、日本語+英語、中国語、スペイン語など、二カ国語で記載されている母子手帳もインターネットで購入可能になっています。
母子手帳って再発行できる?
母子手帳は、妊娠中からお子さんが6歳になるまでの健康状態や成長の記録として活用するものです。しかし、途中でなくしてしまったり、汚れてしまったり……ということもあるかもしれません。
そのような場合は、再発行が可能です。しかし、妊婦健診の受診券や補助券などは再発行してもらえませんのでご注意ください。
これまでの記録については、残念ながら記録の再記入は医療機関の義務ではありません。しかし、医療機関はカルテを5年間保存しなければならない義務が法律で定められています。再記入に応じてくれるかもしれないので、受診した産院や小児科に相談してみてくださいね。
母子手帳をもらうと、より一層ママになるという実感が湧いてくると思います。長い期間使用する母子手帳。大切にするとともに、たくさん活用してくださいね。
医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。