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「金よこせ!」夫に刃物を向け…!?妻の精神疾患から目を背け、不倫で家に帰らない夫 #統合失調症の母 4

「統合失調症の母に育てられたわたし」第4話。統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。

お隣さんへ「出ていけー!」と叫んだり、ブツブツ言いながら徘徊したり……奇行を続けていた母。ついに、訪ねて来たお隣さんから苦情を言われてしまいます。

言い争う大人たちを前に、恐怖を感じていたわたしちゃん。自分の家が周りに迷惑をかけていることに罪悪感を覚え、常に非難されているような感覚におびえていたわたしちゃんは……。

 

母の精神疾患に理解のない父

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わたしちゃんの父は、仕事と不倫でほとんど家にいませんでしが、基本的には穏やかでやさしい人。しかし、母の病気には理解を示さず、揉めてばかりいました。

 

あるとき、「お金盗まれたりするから、3万円ちょうだい」と父にお願いした母。

 

父は、「盗まれるわけないだろ。急に言われてもないよ」と断りました。

 

すると母は、「いいから早く金をよこせと言ってるんだ!」と言って、刃物を持ち出したのです。

 

母の様子に焦り、手持ちのお金を差し出す父。その様子を見ていたわたしちゃんは、恐怖でおびえていました。

 

「お母さんが本当に刺しちゃうんじゃないかって、すごく怖かったよね」

「お父さんとお母さんが仲良くないこと、とても悲しかったね」

 

わたしちゃんに語りかける、大人のわたし。言葉はやさしい父でしたが、家族と向き合うことはしてくれませんでした。

 

小学3〜4年生のころ、ストレスから食べることだけが癒やしになり、太っていったわたしちゃん。満たされない気持ちを食欲に向けていました。

 

あるとき、家でロールパンを食べようと手を伸ばすと、「だから太るんだよ! やめな!」と母に怒られてしまいます。

 

太っている母に注意されたことで、モヤモヤを抱えるわたしちゃん。

 

「本当は自分でも太っていることが嫌だったから、親として太らないように気をつけてほしかったよね」

「わかってもらえなくて、食べたいもの食べられなくて、悲しかったね」

 

太っているという自覚はあったわたしちゃんは、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされることになるのです。

 

 

やり場のないストレスから太ってしまったわたしちゃんは、中学生になり、過激なダイエットをしてしまったそう。体形へのコンプレックスは、多かれ少なかれ誰しもが抱くものかもしれませんが、他人からのささいなひと言がコンプレックスを加速させる場合があります。「自分の一番の理解者」であってほしい母からの言葉は、わたしちゃんにとても大きな心の傷を負わせてしまったようです。

 

子どもが太っていることをコンプレックスに感じているのであれば、一番身近な存在である親が気持ちにが寄り添い、サポートしてあげられるといいですよね。

 

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    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターHiKARi

    発達凸凹男子、繊細女子を子育て中。夫、オカメインコの4人1羽ぐらし。デザインの本業の合間に、統合失調症だった亡き母と暮らした幼少期の話や、その後の人生の話など、エッセイ漫画を描いてInstagramに投稿しています。

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