子ども同士の公園の遊び相手というつながりからママ友になった田中さんとカヨさん。田中さんからのお誘いで彼女の手料理パーティーにカヨさんと子連れ参加すると、豪華な料理とデザートでもてなされ、ゆっくりお茶でもしてくださいと夫が子どもの面倒を見てくれることに。
至れり尽くせりの歓待でしたが、手作りデザートを鍋で作ったという説明から雲行きが怪しくなり、これは勧誘かも?という流れにたじろぐすや子さんですが……!
気まずい関係になりたくないけど、どうすればいい?
鍋のプレゼンが終わったかと思いきや、次は調味料の話に移り、醤油の素材や質が良いことを弾丸のようにまくし立てる田中さん。
知人でなければ今すぐ断って帰るところですが、子ども達が仲がよくママ友という関係性から波風を立てたくはないし、田中さんの手料理をいただいて子どもの遊び相手までしてもらっている状態です。
「あっ、この前言ってた洗剤も紹介しますね!!」
断りづらい状況にすや子さんが苦悩していると、田中さんがおすすめの洗剤を持ってくると上機嫌で準備に入りました。その隙にこれは勧誘ではとカヨさんに耳打ちして、お互い買う気がないことを確認、時間になったらご飯の準備と伝えて帰ることにしようとしました。
準備ができた田中さんは、今度はおすすめの洗剤がどれだけ市販のものより優れているかを説明。すや子さんの息子が鼻血を出してその汚れ落としが大変だったことにふれ、田中さんのおすすめ洗剤を使ってみないかと提案されます。すや子さんが使っている市販の洗剤の名前を挙げてやんわり断ろうと試みますが、市販の商品を微妙とあっさり否定され……。
今なら洗剤が会員価格で買えるとカタログを抱えて田中さんはにっこり。さっきの鍋も安く買えると言いますが、すや子さんにとっては会員価格でも高いと思える金額です。さまざまな思いが交錯するなか、「今カツカツで・・・」と安くはない値段について抵抗してみますが、分割もできるし合わなければ返品すればいいので、まずは購入をと畳みかけてきます。
絶対に引くわけには行きませんが、どうなるのでしょうか?
◇ ◇ ◇
いきいきと洗剤の実演をしている田中さんを見て、すや子さんは実の姉が高校生の頃に同級生からダンボール1箱分のサプリを買わされていたことを思い出していました。当時は姉が50万円もするサプリをなぜ買ったのか信じられないと思っていましたが、買うハメになった流れや姉の気持ちが今になってみるとよくわかったすや子さん。
その場にいなかった第三者からすると、勧誘を受け入れて商品を買わされている人の気持ちは分かりませんが、当事者になってみて初めて苦悩の末に勧誘を受け入れざるを得ない状況に陥ったことがわかるのでした。これは勧誘以外にも言えることかもしれません。みなさんにも心当たりがあるのではないでしょうか?