理奈は龍平と結婚して3年。旅行好きの義母とは一緒に温泉へ行くほどいい関係を築いています。ある日、その義母が倒れて入院したと龍平から連絡が入りました。義母は日ごろから食事や運動に気を使っており、少し前に温泉へ行ったときには元気そうだったので、理奈は驚きを隠せませんでしたが……。
義母からの連絡で夫婦は修羅場に
義母が倒れたと聞き、龍平はすぐに病院へ。数日実家に滞在すると話します。理奈も一緒に向かおうとしましたが、バタバタしているところへ2人で押しかけて負担をかけるのは心苦しく、また義母への連絡も負担をかけるので控えてほしいと龍平から言われ、その言葉に従うことにしました。
しかし、病院にいるはずの義母から電話があり……。
「あなたたちも温泉来ていたの? 偶然ね!」
義母は、部屋にいるなら一緒に温泉に入ろうと理奈を誘ってきました。
「温泉? お義母さん病気は?」
「何言っているの、私はピンピンしているわよw」
そこで理奈が龍平から聞いていることを話すと、おかしな空気感になり……。2人とも多分同じことを考えているはず……。そして、急に義母は慌て始めました。バカ息子が逃げないうちにとっ捕まえるのだと意気込み、連絡が途絶えました。
30分後、龍平を確保したとの連絡が義母から入りました。すでに義母からこっぴどく説教された龍平は、両親の目の前で正座をして大人しくしているようです。一緒にいた不倫相手は、同じ部屋で真っ青な顔をしておびえているとの話でした。
電話を代わった龍平は理奈に平謝り。そして、マッチングアプリで出会った女性と旅行していたことを白状しました。理奈はかなり頭にきており、“離婚”もチラつきます。本当は一発殴ってやりたいところですが、お金で解決することで許すことにしました。ですが、龍平は不倫相手への請求は勘弁してほしいと言います。
というのも、彼女はまだ大学生とのこと。それを聞いて、理奈はさらなる怒りがわきました。成人しているとはいえ、大学生を不倫に誘い、若い子の人生を壊すようなことをしたのですから……。
理奈は義母に頼み、その大学生の親に連絡をとってもらいました。その間に、理奈は自宅を出発し、温泉宿に乗り込んだのです。
さらなる修羅場になる予感…
宿に不倫相手の両親も駆けつけることがわかると、龍平はより慌て出しました。妻に両親、不倫相手の両親が一堂に会すなど、龍平にとっては地獄以外のなにものでもなく……。理奈のことを鬼だと言ってきますが、そもそも理奈を鬼に変えたのはうそつきでクズな夫の龍平です。
不倫相手を守るような発言も、すべては自分を守るためのもの。不倫相手が泣き出しそうなのにかわいそうだと思わないのかと理奈に食って掛かりますが、かわいそうな状況にしたのは自分ですよね。理奈は本当にあきれました。
イヤな思い出も、お湯でさっぱり
そして理奈は温泉宿に到着。修羅場と化した部屋に踏み入ると、龍平たちが慰謝料は勘弁してくれと懇願してきます。しぶとい夫に理奈はイラッとしますが、義両親が一喝。その後は大学生のすすり泣く声だけが静かに聞こえていました。
ようやく大学生の両親が到着したので状況を説明したところ、話は円滑に進みました。謝罪と慰謝料の支払いの約束をし、足早に宿をあとにーー。帰り際、大学生の不倫相手が龍平を鋭くにらみました。
理奈は龍平と離婚。龍平は義両親と絶縁状態になっています。理奈はというと、慰謝料を使って慰安旅行へ。良質なお湯でイヤな気持ちをさっぱり流してスッキリ。新たな人生のスタートを切りました。
理奈が義母と仲が良いのを知っていながら、義母が倒れたと嘘をついて不倫するなんて浅はかですよね。マッチングアプリは遊びのつもりだったのかもしれませんが……。ひとりになった今、自分の行動を反省してほしいですね。