また、麻酔のことや出産当日の処置内容などを聞き、しおさんの恐怖はさらに増してしまいます。そのため、入院の前日は一睡もできませんでした。
そしていよいよ出産の日。あぶら汗をかきながら内診台でバルーンの挿入を待ったしおさんですが……!?
不安なまま迎えた出産の日
※陣痛促進剤を投与する際は輸液ポンプを使用します。
いよいよ迎えた入院当日。
内診台に上がり、子宮口にバルーンが挿入されました。
子宮口の中でバルーンが膨らんでいくと「ゲロ吐くかも……!!」としおさんは青ざめます。
バルーンの挿入は無事に完了したものの、陣痛が起こるのはまだこれから。膨らんだ状態のバルーンをこのまま子宮口に残し、自然に外れるのを待つことになります。
しおさんは、バルーンを挿入するだけで体力的にも精神的にもヘトヘトに。想像以上のつらさに心が折れかけていました。するとそこへ救世主が現れたのです。
それは、素敵な笑顔の助産師さんでした。また助産師さんはしおさんが少しでもリラックスできるようにこう言いました。
「初産だし緊張しますよね……」
「でも大丈夫です! きっとしおさんなら乗り越えられますから!」
助産師さんは、私たちが全力でサポートするから一緒に頑張ろうと、しおさんを勇気づけてくれました。気を持ち直したしおさんは、LINEやインスタグラムを投稿するなどの余裕ができたのでした。
◇ ◇ ◇
バルーンの挿入を終え、想像以上のつらさに心が折れかけていたしおさん。助産師さんの一緒に頑張ろうという言葉に励まされていましたね。不安なとき、温かい笑顔を向けてくれたり、安心できる言葉をかけてもらえたりすると、緊張やつらさが和らぎますよね。助産師さんにサポートしてもらいながら、無事に出産を乗り越えてほしいですね。
※バルーン処置とは
子宮口にゴムでできた器具を挿入し、その中に蒸留水など滅菌された水を入れて膨らませ、重さと圧で陣痛を誘発させる処置のこと。
監修/助産師 松田玲子